2010UJ10月号SBR感想 『#63 LESSON5④』

| 2010.12.30 (Thu) 4:27 AM | [SBR感想] | ←前■TOP■次→ |
世界の行方は
この一撃が決める――

 

前号まで
ジャイロの意思を継ぎ、伝説の「騎兵の回転」に到達したジョニィ。その威力は大統領とD4Cを圧倒。無限の回転から逃れられない事を悟った大統領は、別次元からジャイロを連れてくる事を条件に、交渉を持ちかけるが!?

表紙

ヒザ立ちで荒野に佇む(?)ジョニィの背後に、いまはなき相棒の姿。いつも二人だったからこそ、哀愁を誘う扉。



本編

そんな扉から引き続いてジョニィの背後にジャイロのビジョン。半透明からより実体化して『審判』を思い出すけど、より彷彿とさせるのは「あの方」ですよ。何か深い意味でもあるのかしらん。むむう。

大統領は引き続き説得に必死。なにせ相手はジャイロを失って情緒不安定最前線のジョニィです。瞳には漆黒の意志が灯り、殺るときは殺るモードで始末が悪い。とりあえず話を聞いてくれないとお話にならないので大統領は自分が既に脅威ではない事を前面に出して説得を開始。その上でジョニィが食いつきそうなネタ(ジャイロ復活)で注意をひきます。





が、聞く耳持たないジョニィ。大統領からしたら大変過ぎる説得だ。このジョニィは疑心暗鬼が重なって、ウダラ考えるのはめんどくせーっ状態に近いからな。。。 そんな一触即発モードを破ったのは、ルーシーの異変。ルーシーから遺体が分離しようとしています。頭のてっぺんから頭蓋骨のミイラが飛び出てきててマジグロイ。ヤバイ。

この間とイベントを利用したのが大統領。自分の目的がその遺体のみであることを強調。大統領が目的至上主義である事と必死に懇願する様でジョニィに訴えかけます。これはそれなりに説得力があるように感じますね。「必死さ」というのは、心を動かすものだと思うのです。

ここから交渉タイム。条件の確認と細部調整。ジャイロの状態の確認、その後の身の安全の保証、読んでて読者が納得できる項目でリアリティがある。そしてジョニィは、我々読者が最も気になっていた事を確認します。


ジョニィ:「ここに戻ってくるというジャイロは…」
ジョニィ:「もう同一人物じゃあない…」
ジョニィ:「『違う世界』の………異次元の『違うジャイロ』のはずだッ!!!」



このアンサーとして、大統領はこう言います。


大統領:「ジョニィ・ジョースター…」
大統領:「未来の事なんかわかる者がいるのだろうか?」
大統領:「違う心で違う過去のジャイロが来たとしても…あるいは君と友達でないジャイロ・ツェペリが来たとしても」

大統領:「これからのジャイロ・ツェペリはジャイロ・ツェペリの道を行くのだろう………重要なのはこのわたしたちの世界で生きている事なのだ」

こ、こうきたかー。。。(; ・`д・´)
確かに元のジャイロが戻ってきたとしても、将来的には何らかの原因で決別するかもしれない。同一のジャイロを戻してもどうなるか先の事はわかんねーんだから、違うジャイロでも一緒だろう、ポイントはこの世界で生きているかいないか、突き詰めれば、未来があるかどうか、という事ですかね。確かに可能性の話を持ってこられるとどうしようもないですね。生きていれば、っていう考え方ともとれるけど、これは並行世界を移動可能な「観測者」の立場である大統領ならではの気もするな。自由意思の尊重と言えば聞こえはいいけど、存在を連れてきたり戻したり好き勝手やってきた本性が見え隠れしなくもない。それとも、次元を超越した達観者だから、大統領の見識・判断が正しいのだろうか? ていうか、てめーが殺したジャイロを戻せよコンチクショー!でジョニィの回答はOKだと思うな。論点すり替えられてるよ!


ここから上条さんばりの大統領演説タイムです。詳細は割愛しますが、大統領の説得は信じてもいいかもしれないと思うに足るものであったと思います。遺体分離後のルーシーのフォローも考えられていたし、大統領の信念と目的と行動理念まで説明されてました。日付の刺繍入りハンカチは、回想シーンを知っている読者には言うに及ばず、父の愛を知らないジョニィのウィークポイントも絶妙に突いてました。私利私欲から離れた国家の安泰を願う志は、それだけで為政者として立派です。
ジョニィは元々正義とは何なのか、スケールを含めて自分たちは正しいのかと葛藤しているので、段々大統領の言葉に耳を傾けるのもわかりますよ。

そうして大統領の演説は終わり、すべての判断はジョニィへと委ねられました。

正しい道とは何なのか、ジョニィの決断は…というところで、To be continued...!!




正義って何さ

D4C戦もクライマックス。話し合いで解決するラスボス戦なんてプリキュア5を彷彿とさせる展開ですが、この先どうなるでしょうか。


ぶっちゃけ、これ書いてる今はもう続きが出ているんで読めばわかるんでしょうけど、ぼくは感想書くまで続き読まない事にしてるんで知らないのです。UJ買ってて単行本と同じ進捗って自分がイヤになるわー。そんな感じ。まさにそんな感じ。

そんな愚痴はおいといて今後の展開予想。

大統領の信念とか生い立ちとか、そういうのを知った今では話し合いで解決というのも見てみたい気もします。が、違う世界からジャイロを連れてくるとかいうのは、今までジョジョ読んできた身としてあり得ない展開だと思いますね。そういう代わりがいるという考え方は、やはり自分の替えすらある大統領ならではの気がします。大統領の未来に広がる自由意思という考え方もわかるけど、やっぱし達観していると思うな。大統領は自分すら替えが効くので、もう人間の思考ではないと思う。善とか悪ではなくて。

あとやっぱ絶対的にあるのが、魂の考え方。経験や記憶によって魂が形成され、その意志が受け継がれることを人間讃歌とし奇跡とするなら、安易な代替案は全て納得済みで燃え尽きた魂に対する冒涜に映ります。このあたり突き詰めると6部エンドの話にもつながりそうなので怖いんですが、あれともまた別という確信がある。説明はできねーけど!

と、大統領批判になってしまったけど、大統領の志は素晴らしいとも思うのです。為政者としてアリだと思う。こんな政治家が日本にもいればとも思う。
大統領の正義は明確で、自身も言っているように「自国民の幸福」に他なりません。私利私欲なしでこのスタンスなので、自分の国にこんな為政者がいたら誇りに思うと思う。そういう為政者としての観点から、避けることのできない犠牲を認識してそれを最小にするという思考も正しいと思う。けど、これがジョジョ的にはNG。厳密には、私利私欲を捨てて公正な立場を取っていても、それをてめー個人が判断するというのがNG。ナプキンを取ったものが全てを決めているという世の中の仕組みを理解したうえでも、容認できないのがジョジョサーガであり人間讃歌。一人で世の中なんとかしようとするとどうしてもこうなっちまいますね。
そういえば、プッチ神父はさらに範囲の広い人類全体を考えて行動してたスゲーヤツだったんですけどね、その結論も公正で、ある種納得できるものだったんですが、結果的には可能性の排除という人間讃歌と真逆の事だったので阻止されてしまいました。それと似た感覚なのだけど、大統領の場合は切り捨ての部分がネックでしょうか。現実的で理想論語られるよりは為政者としてステキなのですけど、ああもバッサリいかれるとちょっと不安になるってもんです。調達してきたHPのスプレーにしたって異次元のHPを死なないようにして取り上げてきたんでしょう (そういえば、次元移動してもスタンド能力は生きてるのか? HPが死ぬとやっぱスプレーも消えるんでしょうが)

壮大な大義名分があるとはいえ、機関車の車掌にしたことや、今までどジャぁぁ~~んと異次元送りにしてきた人たちを尊い犠牲で片づけるのは乱暴過ぎますね。


そもそも「正義」とか言ってる人間はヤバイ。その名のもとに悩まないですからな。

葛藤するのが人間であり、後悔するのが人生。
ジョニィを通してそれが絶妙に描かれているなあと思うのです。

説得モード

今回の話は、説得を分かりやすくするためか、吹き出しにアイコンというかミニイラストが頻繁に描かれて、最初読んだ時ちょっとびっくりした。でも分かりやすくもありましたね。そうかー、古代魚って「酷いもの」だったんだ。



出典) 『STEEL BALL RUN』 荒木飛呂彦/ウルトラジャンプ・集英社

ブラボー…おお…ブラボー! 最初ブラボタンにしようと思ったけど、なんかやらしいからやめたんだぜ

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