2010UJ03月号SBR感想 『#56 正義と邪悪(3)』

| 2010.03. 1 (Mon) 2:16 AM | [SBR感想] | ←前■TOP■次→ |
完璧なる勝利へ――。

 

前号まで
遺体の力も手に入れた大統領は、ジャイロとジョニィを圧倒。勝機は伝説の「騎兵」の回転の実現に懸かる中、遂にジョニィがその「回転」を体現する! しかし、まさに発射するその瞬間、ジョニィの腕が切断され…!?

多次元の間を『行き来』できるのはヴァレンタイン大統領とその能力『D4C』だけである

その他の者は『D4C』がそうしない限り次元間を移動できない


しかし…自然界においてこの『D4C』の能力以外のもので ひとつだけ多次元移動しているものがある


それは『重力』という力である

もし『重力』という『引っぱる力』がなければ大統領の肉体が次元間を移動した時――
その人間としても形や心の力のつながりが保つ事ができなくなって
バラバラに崩壊していろんな次元に飛び散ってしまうからである


つまりヴァレンタイン大統領と『D4C』が多次元間を移動する時
――目には見えない―――
『重力』という力も大統領と一緒に移動していると考えるべきだ


ここで仮に……
異次元空間にいる『D4C』を倒す事の出来る力がこの世にあるとしたなら……

それは『「重力」という力』であるはずなのである


この『「重力」という力』を自由に生み出せてもし『D4C』にぶつける事が可能なら……

どんな次元もきっと突きぬけて行くだろう……

……そしてそれはこの世の誰も見たことの無い『現象』……

と、言うわけで、いきなり『D4C』に対抗しうる力の解説がありました。しかもなんてこった、『重力』という力はパラレルワールドを調べたときに触れた、自然界を構築する4つの力(「電磁力」「重力」「弱い力」「強い力(核力)」)のひとつであり、気にはなったものじゃあないか。 何故気になったかというと、重力という力は他の3つの力に比べて圧倒的に弱く、そのため4つの力を統合する統一理論を導くにあたっての難題のひとつになっていて、その弱さの理由が重力だけが別次元にまで漂い出しているため弱いという説があったからなのです。でも、鉄球の回転とはあまり関係ないかと思ってスルーしてたんだよなあ。。。orz

だけど気になるワードもあって、それが粒子のスピン。素粒子はミニチュアの独楽のように回転しているとのこと。そして、その中に質量がゼロでスピンが2の奇妙な粒子の存在が予言され、これをグラビトン(アインシュタインの理論から生まれた重力の粒子)と捉えたところ、一般相対性理論とひも理論とが繋がったわけです。つまり無理やりこじつけると、黄金の騎兵回転はこのスピン2の回転であり、この回転が力を伝達(=重力に近い力)なんではないかなと。

とまあ、もっともらしい事を言ってみたけど、実はこのグラビトン(重力子)自体がまだ発見されていないシロモノなので、根本からして推論なのですけどね。見つかってないけど、取り込むのが難しい重力を説明できる考え方なので着目されているというわけです。

そもそも重力ってなんだって話ですわ。質量同士に働く引力から、遠心力とか斥力とか、まあいろんな慣性の力を差っ引いた力なのだから引力の一部のような気もするけど、重力のが大きいカテゴリなのかなぁ。難しい。重力は太陽をひとつのかたまりにまとめ、そのまわりに惑星を巡らせている力。この重力が突然消滅したら、恒星は爆発し、地球は分解し、人間も時速約千六百キロメートルで宇宙へ投げ飛ばされてしまう。D4Cの説明で述べられているのもこの事で、もし重力も一緒に移動していなければバラバラになってしまうとあります。

面白いのが、この重力がなくなった場合、いろんな次元に飛び散ってしまうという点。つまり、重力という力がその次元に個体として形をとどめている根源の力であるという見解なんですね。重力がなくなったときにいろんな次元に飛び散ってしまうのはD4Cならではなのかもしれませんが、この考え方でいくと、重力がなければ何でも他次元に移動できる事になりますね。個体は保ってられませんけども。この点は、実際のM理論にある「重力は他次元に漂い出している」という説とは真逆とも言えそうです。

そしてもう一つ面白いのが、重力が形だけでなく「心の力」までもを繋ぎとめているという解釈。さらっと出てきましたが、これはとてもジョジョっぽくもありとても荒木理論ですね!

ちなみにひも理論は、宇宙を振動、つまりは音楽で説明する理論なので、荒木先生には通じるところがあるのかもしれませぬなー。



難しい話はとりあえず措いておいて、現実世界。

ジョニィから放たれたと思った騎兵回転のタスクは腕の切断により阻止され、そのままD4Cによりノド輪を食らい馬から引きずり降ろされてしまったよジョニィ。止めが刺されるのを防ごうとして投擲されたジャイロの鉄球はどこか遠いインドっぽい地で不幸のエネルギーとして炸裂。やはり吉良空間に居る大統領には届かないのか。

いよいよ止めが迫ったジョニィでしたが、ここでダニー出現。ジョニィにとってOh!バッドアイテムである白ネズミの出現は、今にもトドメを刺されそうな瞬間なので今のジョニィにピッタリともいえましたが、大統領はこれに一瞬気を取られて躊躇します。ダニーはジョニィだけでなく大統領にとっても疫病神なのか。とは言っても吉良空間にいるのでバッドアイテムはどっかに飛ばされてしまいそうですが。というか、ダニーの位置付けが変わってきたのかも。もしかすると、ジョニィが勝手に悪い象徴として捉えてただけで、実は幸せの白いネズミだったとか。コレラも運んでくるかもですが。
それはさておき、今度は大統領自身が後方へ引っ張られるように後退。大統領の言動からするに、ルーシー自身が移動すると吉良空間内にいる大統領も移動してしまう模様。射程距離ってやつですか。しかしルーシーは今動けないはず。ならば一体……!?



襟の形でわかるのもなんだけど

なんとここでスティーブン・スティールぅ! 銃弾を2発も受けたまま放置されて瀕死もいいとこなのにルーシーを抱えて車外へ移動。ラブですねラブ。L・O・V・E ラブトレイン。しかもこの特殊能力バリバリで圧倒的な力の前に誰もが四苦八苦してるところで、何の力もないノーマルな人間がカギを動かすというのは、4部でいうところの早人に通じるところもあり、グッときますね!

ジャイロが救出に向かい、それを大統領が追う。すんでのところで追撃を逃れ、ジャイロがルーシーを連れて距離をとることに成功します。どうやら大統領から離れることで、ルーシーの遺体化は薄れる様子。離れたらD4Cの能力はどうなるんだろう。発現できないんだろうか、とか疑問が浮かぶところです。
ジョニィへの止めばかりか幸福の象徴であり源であるルーシー(遺体)を奪われた事で大統領もご立腹のご様子。ルーシーに誓った「決して殺さない」という誓約は守るようですが、傷口グリグリしたりふんづけたりと憂さ晴らしはしっかり行って精神的にスッキリさせてました。いや、それ死んじゃわないか?そんなに軽傷じゃあないよ、スティーブンさんは。

止めを免れたジョニィでしたが、腕切断の重傷なうえ、その傷口はやっぱり身体を登ってきてさぁ大変。これを、自らに打ち込んだタスクで巻き取って破壊のエネルギーを木に伝達させるという、さりげなくスゴイ応用技で回避。もはやキズの概念がよくわからないぜ!

ルーシーを抱えて走るジャイロを、そのルーシーから発生する吉良空間に乗って追撃する大統領をジョニィが目撃。女を馬に乗せないポリシーのジャイロですが、今のルーシーは半物質なので大丈夫なんでしょう。吉良空間出してるルーシー抱えながらってことは、何もしなくても大統領は一緒に引っ張られているということであり、どうみても追い付かれるしかないこの構図で、しかもジャイロの鉄球は一発しかない事を心配するジョニィでしたが、ジャイロが大統領に投擲し失敗に終わって残された鉄球に目をやると…


気付いたらこそげ取った耳が鉄球からペリペリ剥がれるのを見てたんだ

ギャーーース!! 耳がぺりぺりと付いてるぜー!

大統領に目をやれば、やっぱり耳がとれてました。しかも大統領は気付いていない。出血もしていないし…。でも、大統領はちゃんと音聞こえてるんだろうか。
この異常事態、間違いなく何かが起こっている。そしてより具体的な結果がまた…。微かな光明を手繰りつつ、To be continued...!!




ようやく追い付いた!これからはちゃんとリアルタイムで感想書ければと思うところでございますが、来月はいよいよ佳境のSBRに加え、「岸辺露伴 ルーブルへ行く」が同時掲載だとォー! さらに3月はSBR20巻が発売となり、それがジョジョ通算100冊目というメモリアルを記念して特別付録「JOJO'S BISARRE ADVENTURE 100.5」が!付く! 特集記事と3号連続図書カードプレゼントまで!

久々の2冊買いかコレ!


というか、何冊買えばいいですか!?





これは、ちょっとぼくも初体験レベルとなる 「こちら同じものですがよろしいですか?」が聞けそうだぜ………!!

ていうか、品薄が予想されるなー。付録も高騰しそうな予感。

出典) 『STEEL BALL RUN』 荒木飛呂彦/ウルトラジャンプ・集英社

ブラボー…おお…ブラボー! 最初ブラボタンにしようと思ったけど、なんかやらしいからやめたんだぜ

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コメント

こんにちは、黒鈴さん。
毎回楽しく読ませてもらってます。

前の記事でジャイロが密封した缶に鉄球を入れる理論について書いていましたね。
素粒子の分野はよくわかりませんが、大きな物質でも缶(障壁)を通過する可能性は限りなくゼロに近いがゼロじゃない、というのには驚きました。
数学で言うと円周率みたいに無限に続いていて正確に表す方法はないけど存在はしている、みたいなのがたまにありますが、ああいうものを限界まで突き詰めていったらどうなるのか・・・
それを絵で表現しようとしている荒木先生、凄すぎる。

こんにちは、午後のアバ茶さん。
めがっさ遅れてすみません。ファイルスタンプが3月中になってる書きかけのレスがあるにはあったのですが。。。ごめんなさい。
なんか小難しい事書こうとして止まったみたいです。ホントおバカさんですわよねえぼくは。

ぼくも素粒子の事なんてよくわかってないのですが、物事を細かく細かくつきつめていくと確率でしか語れなくなるそうなんです。調べるには観ればいいんですが、現在の科学力では限界がある上に、そのレベルになると観測するという行為が既に影響を与えるので、観測をせずに解を出すには確率でしか語れないということらしいです。確率と言ってもそれ自体にはちゃんとした方程式があるので、確かであると言えるとか。量子力学ってそういう世界みたいです。構成する最小元素で成り立つことならマクロでも通用するだろうというのが、シュレディンガーのぬこちゃんだったり鉄球と缶だったりするのではと思った次第。

というか、失笑理論にリアクションしていただきましてありがとうございます!
やる事がごたごたあったり、他にお手軽な魅力的な娯楽があったりして、モチベが潰え気味だったのですが、やる気がムンムン湧いてくるってもんです。いまかなり山積み状態なので、じわりじわりと処理していきたいです!