2010UJ02月号SBR感想 『#55 正義と邪悪(2)』

| 2010.02.28 (Sun) 2:07 AM | [SBR感想] | ←前■TOP■次→ |
正義は結果が決める。

 

前号まで
ルーシーを奪回し、大統領の野望を阻止せんと追撃するジャイロとジョニィ。だが大統領は、スタンド「D4C」と「遺体」の力が相まった新たな能力を手に入れ、ジャイロたちを圧倒する。最終決戦の行方はッ――!?

一縷の希望を胸に、決意新たにいざ最終決戦。この、ほんのちょっぴりの「結果」だけがあり、全貌や理屈はいまいち不明という構図は、超ひも理論やM理論を取り巻く環境に似てますね。研究は時間をかけて構築する真実に近づいていけばイイけど、結果のみでいきなりそれを活用しろって言うのも怖い話。核分裂すると莫大なエネルギーが発生するからそれを利用して爆弾作れ、って言ってるようなもんです。核力とか弱い力とか強い力とか明らかになってからでないとなかなか恐ろしい事ですけど、ジョニィはこのままぶっつけ本番です。

でも困ったことに、ジョニィって案外プレッシャーに弱いタイプなんですよね。「できるわけがないッ」ってスグ言っちゃうタイプですしね。その点、ジャイロは強い。アグレッシブというか信念があるというか。それを形作っているのは、黄金長方形への信仰と、代々それを研究してきた自分のルーツを信じての事なのでしょう。それがないジョニィにはちっくとツラいか。まあ、ジャイロは自分が馬乗りじゃあないからって他人に投げてるところあるぽいですからねー。なんだよ、馬を黄金長方形のフォームで走らせろって。騎手だからって出来ることと出来ないことがだな。。。

ともあれ、人馬一体となったこの世界への感謝の念が、黄金長方形を形作り、それが勝利に繋がるというわけですね。髪が抜けてるだけでえらく突き抜けたポジティブシンキンの末の理論ですが、これにすがるしかないのが現状なのか。漆黒の意思発動すると異常に落ち着くクセに、やっかいな子ですジョニィは。とりあえず、ジョニィの過呼吸が心配です。


一方大統領。自分たちの立場を思い知らせ、圧倒的な力を見せつけたにもかかわらず、馬上に跨りこちらを見据え立ち向かってくるジャイロとジョニィに疑問と不満を抱きます。真の勝利とは、戦いそのもが起こらない事。宇宙の法則とも言えるほどの能力を見せても立ち向かってくるジャイロ達に対し、大統領が違和感を感じ不満を抱くのは当然でしょう。そしてその理由がどこにあるのか、疑問を持つのは鋭い洞察ではなくごく自然の流れと言えましょう。圧倒的な能力を信頼してるからこその推察とはいえ、能力に慢心しない敵キャラはいいです。

そしてルーシー。等身大フィギュア化が進んでおりましたが、どうやらそれは遺体に変貌しているようです。そりゃまあ確かに最初そんな雰囲気でしたけどね、カサカサしてて。だけど途中からやたらメカニックになってきたので、遺体化じゃあないと思ってました。偶像化?


それはともかく、その後の大統領の発言ですよ。


「この世に「女神」が生まれたのだ」「君は女神になった」
「もはや崇拝しかない……この場所に「神殿」を建てよう」


等身大フィギュア化 = 女神。
ロリコンだと思われていた大統領ですが、ここに来て、模型萌えという新事実が発覚ですよ。生き物より三次模型最高。部屋を等身大フィギュアで埋め尽くせと。そこを神殿としたいと。そういうわけですねきっと。

想定される神殿の図

そんな夢を胸に抱いた大統領が車外に出てジャイロたちと相対。そしていよいよ最終決戦。二騎は駆け出し、大統領はいきなり吉良空間を発動。この、いきなりベスト能力を発動するあたりが、実にいいですね。そしてさらにその状態で、線路の下に潜行する大統領。スキマ空間は別次元なんだからそんな事できないと思ってたんですが、どういう事なんだろう。ジャイロは人馬一体の黄金回転に気づかれたのかと勘ぐりますが、たぶん荒木先生が枕木を吹き飛ばしながら接近してくる演出がしたかったのだと思います。実にトレマーズ的ですね。

これに対し、二手に分かれて挟み込む形にするジャイロとジョニィ。すると大統領はジョニィの方に進路を向けます。どちらでもいいけどとりあえず行ったのか、それともなにか理由があるのかわかりませんが、このおかげで追い詰められたジョニィがタスクを発砲しそうになり、それにジャイロが「まだ『走行形』ができてない」と発言する展開になってしまいました。こいつら何かあると睨んでいる大統領がこれを聞き逃すはずもありません。後々、大統領の行動に影響してきそうです。

追い詰められたジョニィはジャイロの警告も聞かずとりあえずタスク撃ってしまうわけですが、結果はまたどこか遠くで不幸が発動してしまいました。因果関係があるかもしれませんが、タスクで吹っ飛ばされてるわけじゃないのであまり罪の意識は抱かないんじゃないかと思うんですが、やっぱりショック受けちゃうものですかね。荒木先生もやらんでもいいのに目ん玉飛び出させるしね。ホント好きですね。

大統領から距離をとるジョニィ。しかし進行方向からは林が接近。このあたり、取り巻く世界までもが敵という演出が感じられてとてもいい感じだと思います。この上で世界に感謝をせねばらならないわけで、試されてる感じがしますね。ネテロ会長はこの域に達しているぽいですが、ジョニィはどうか。

と思ったのも束の間、ジョニィとスローダンサーが黄金長方形の形の中に。人馬一体の超自然体となったわけです。黄金長方形のマエストロ・ジャイロがそういうんだから間違いありません。

今こそ放つべし! その瞬間、迫っていた木の枝にブツかってよろめくジョニィ。うっかりミスにも見えますが、運命をも大統領に味方しているという事なんでしょう。このスキを大統領が見逃すわけもなく、D4Cでジョニィの腕をフッ飛ばす大統領。全てを込めて放れたタスクはこれで終わりなのか。観戦してるジャイロから見たらヤジも飛んできそうな展開で、To be conrinued...!!




今月は大ゴマが多いアクションメインの展開だったので短めです。新展開もありませんでしたが、ところどころ演出が光ってた気がします。来月は逆襲のターンでしょうか。ドキドキです。

出典) 『STEEL BALL RUN』 荒木飛呂彦/ウルトラジャンプ・集英社

ブラボー…おお…ブラボー! 最初ブラボタンにしようと思ったけど、なんかやらしいからやめたんだぜ

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