2009UJ11月号SBR感想 『#52 追い付く看板』

| 2009.11.19 (Thu) 2:50 AM | [SBR感想] | ←前■TOP■次→ |
追い詰められているのは…


ジャイロたちか?

大統領か?

 

前号まで
大統領の野望阻止のため、ルーシー奪回のため、大統領を追撃したDioとホット・パンツ。大統領を追い詰めたものの、敗れ去ってしまう。それを見ていたジャイロとジョニィは大統領を追うが、何か不穏な空気が…!?

今月はUJ10周年記念号。ユンボルは載るわ、おまけのお宝ウルトラジャンプは豪華だわスゴイです。そんな表紙を飾ったのが村田蓮爾先生のステキすぎる幼女。10年前の創刊号も村田先生。マジ歪みねぇUJ。この表紙の引力に惹かれたヤツだけ手に取るがいいヒャッハー!ってことですねわかります。


冒頭はページに見たてたパラレルワールド表現。パラレルワールドというものは、ブ厚い本のようなもので、隣の世界は今の世界とほとんどなにも変わらないが、今日履いている靴下の色だけが違う。そのまた隣はネクタイ。そんな風に少しずつ変化した世界が無数にあるのがパラレルワールド。だからページをスッ飛ばし過ぎると今の世界とはかけ離れた異次元世界もありうる、という事らしいです。パタリロ!によると。(そういえば、魔夜先生のトークショーが11/29に阿佐ヶ谷で催されるみたいです。行きてえ!)
えらく長い前説でしたが、本のページに見たてた表現は見たことあったという話。それは措いといて、こっからが重要です!


レールと車輪に挟まれて次元移動した大統領。次元移動したから安全、というわけではなく、挟まれても平気なだけで、疾走する列車の脇から出てきて今にも地面に激突しそうな状況は依然変わりありません。当然手首のキズも首のキズも、身体を縦に裂かれたキズもそのまま。つまり、出てきた先でも瀕死って事です。無敵に見えて、実は地味に大変だぜこの能力。しかも大変さが誰にも伝わらねえという。
早くしないと意識がとんで、そのまま大統領が身罷られてしまいそうなこの状況。しかしそこはパラレルワールド、以前にジョニィが隣の世界でもマンホールの中を移動していたように、同じ人物の状況、行動はほとんど同じようで、ちょうど隣の世界の大統領が列車の窓から飛び出したところでした。このパラレルワールドは「近い世界」だと言えそうです。

そしてここからが特に重要。列車から飛び出した大統領は、もう一人の自分がいることは理解していますが、事態の把握はできてない様子。そこへ、スタンドであるD4Cが『能力』ごと新しい大統領へ乗り移ったのです。そこで大統領は全てを理解、この新たな大統領がD4Cの「基本」となりました。この事から、D4Cは『能力』でありながら全ての本体と言えそうです。どうも「D4C」の能力そのものが全ての世界の中でも唯一無二のもののようです。そりゃそうか、全ての並行世界の大統領にD4Cがあったなら、どの世界の大統領が死んでもどっからから代わりが来るでしょうから。という事なので、以前に出した表現を使うならば、D4Cという能力自体が「世界の理から外れた観測者」であると言えそうですね。
しかしダメージは本体準拠。現に生身の本体へD4Cが乗り移ったところでスタンドのダメージが消失しました。そして、D4Cを失った大統領は「隣の世界の大統領」として死亡。D4Cは喋らないスタンドで良かったなあ。これでD4Cに自我があると、ラスボスは大統領ではなくて「D4Cという能力自体」になってしまいますが、そうならなかったのは良かったと思います。



ところで。

SBRは故郷へ帰る話です。思うのですが、大統領も帰る場所を探していたのではないでしょうか。並行世界を行き来する能力を持ちながら、それが使えるかっていうと、なんていうか、ぶっちゃけ微妙だと思います。細かいところで微妙に使えそうだけど、持て余しそうな。そんな感じ。普通の人は今いる世界が唯一無二のものですが、重なり連なる並行世界行き来できる大統領にとっては、どの世界で生きればいいのかわかんなくなるんじゃあないでしょうか。
そこに遺体です。遺体もまた世の理の外の存在。それが存在する世界そのものに、故郷を見ているのではないかと思うのです。基準って大事。

そんな大統領、完全回復して意気揚々と基本世界へと還ります。大統領にとっては自分と対の基本世界。そこへ戻るのに多少テンションが高くなっても仕方ないでしょう。だから、この年甲斐のないリアクションもしょうがないのです。

ちょっと前からひそかに大統領的マイブーム。仮面ライダーWのポーズに似てなくもない



*****

一方、列車を馬で追跡中のジャイロ&ジョニィ。ところはニュージャージー州に突入です。太平洋に面した東海岸から始まり、いよいよ大西洋が広がる東海岸。レースも佳境、海峡を渡ればゴールのニューヨークシティです。はい、ゴールがニューヨークだってこと忘れてたヤツは手を挙げてー。(ノ∀`)ノ  ついでに、これがレースだってこと忘れたヤツは帰ろうか、ホーム(故郷)に。。。


さて、列車を追うジャイロとジョニィ。しかしその背後には、先月号の引きに使われていた「クマに注意!」の看板が。クマが出没しクマに注意しなきゃあいけない地域では、そりゃあ何枚か看板もあるだろうと流すジャイロでしたが、ジョニィは違う。追い越した看板はないのにどうしていつも後ろに看板が見えているのか。そこに気づくジョニィ、やっぱ違うぜ。有無を言わさずタスクでバラバラにするのも流石だぜ。しかし謎は謎のまま。クマがヤバイのか、看板そのものがヤバイのか、それすら見当もつきません。

看板が追い付く。この超常現象を目の当たりにして、何かしらの異様さに気付きながらも「それがだから何だっていうんだ?」で流すジャイロも相当流石です。そんな異様なムード漂う中、砕けた看板の下に奇妙な魚が。頭部が堅い骨で覆われた古代魚(板皮類)のようです。これはヒントっぽいのでメモっておきましょう、メモメモ。

で、その古代魚が一斉に襲いかかってきたわけです。ジャイロは不殺の誓いをまだ守っているようで、こいつらに対しても鉄球で回転捕獲するだけにとどめました。そんな事してたおかげで、指をちょっぴり噛まれちまいましたよ。これも伏線ですね。え、ジョニィはどうしたかって?タスクでメッタ撃ちですよ。漆黒の意志持ちは殺すと言ったら殺すスゴ味がある。

基本、ブッ殺します


とりあえず足止め食らってる場合じゃないので、謎を残しつつも先を急ぐジャイロたち。背後からはバラバラになっても追い付いてくる看板が……一体なんなんだぜ?!


*****

場面変わって、列車内のホット・パンツ。こちらではさらにトンデモハップンな出来事が起こりつつありました。

まずルーシー。身体が遺体と入れ替わりつつあった彼女ですが、こんなんなってました。

メカメカしいの!

彼女自身が遺体になってしまったのか? この状態でも息はあり呼吸もしているルーシー。手には聖痕があり、遺体との関係性は明らかですが、これが何なのかを語るには相当の語彙力が必要です。とりあえず説明すると、関節が可動フィギュアみたいになってた。皮膚もまた可動を考慮した造形です。一言で言うと、「メカっぽい」。もう最低ですね、ぼくの語彙力。

Dioと大統領の動向を気にしながらも異様な雰囲気を感じ取ったH・P。ふと見やるとグラスにハエが。そしてそれを狙うクモさん。この列車の衛生面はどーなってんだ?んじゃねーぜ。
再び違和感。家具が動き、グラスも寄る。その結果、生きたままビンやグラスに取りこまれたハエさんとクモさんが。

ダイバーダウン。ではない

このただならない状況の中、ドアの陰から様子を窺う大統領の姿が。しかし攻撃してくる様子はなし。何か、「観察してる」って感じ。じっくりと。それはH・Pに対しても同様であり、つまりH・P自身にも異変が起こっていたのですよ。

実際は透けてないのでどうなってるのやら

どんだけ奇妙な画が好きなんですか荒木先生。

これは、クモ、ハエ、そして爪までが体内を這い上ってきてる様子です。H・Pの身体がスケスケなのかどうなのかはよくわかりません。この現象は、どうやらさっき大統領に対し攻撃態勢を取ろうとしたときに、うっかり一体化したビンとグラスに触ってしまったからのもよう。「異変」に触れると「異変」に取りこまれるのかもしれません。てことはジャイロやべーんじゃあ……

異変の説明とかして、休戦ムードを漂わせつついきなり襲いかかる大統領。さすがD4Cッ!しかし真にえげつないのはここからで、間一髪で拳を躱したH・Pでしたが勢い余って、というか部屋全体が狭まってきていたせいで窓枠に突っ込んでしまったのです。大統領の狙いはここで、異変を解明するため、H・Pをわざと窓に追いやったのです。窓枠であったガラスや木片が体内に侵入するH・P。そんなもん肉体関係なら何でもアリの肉スプレーでどうにでもなるかと思いきや、肉スプレーが効かないというちゃぶ台返しな展開に。アセるH・P。アタマに窓枠、腕に木片と危機的状況にありながら、「く…クモがッ!」とか言ってます。女の子だからしょうがないのでしょうか。でも、そんな事言ってる場合じゃあない。もはや一刻の猶予もなブチンッ!

何というあっけなさ。死因は頭蓋に侵入してた窓枠でしょうか。どこか重要な器官が損傷したらしく、吐血してジ・エンド。SBRは何らかのスタンド能力や直接的なスタンド攻撃ではなく、銃で撃たれたり轢かれたり、木片に貫かれて人が死にますね。ハデさはないけど、ダメージの実感はリアルに湧く気がします。治るキズは治っちゃうけれどもだ。



さてこの異変ですが、H・Pの状況を見た大統領、そして看板で体験していたジャイロとジョニィが、その概要を看破。その内容は



『ルーシー・スティールを中心に、木も草も土地までもが集まって寄ってきている』



というものでした。そしてその発現元は遺体ことルーシー。

なんだよコレ、何が起こってるん………









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     _ (m) _ピコーン
        |ミ|
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   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   なんかヒラメいたお!
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コレはひょっとしたらアレじゃあないでしょうか。



『ビッグクランチ』



詳しくはwikiでも見てください! ぼくのレベルはこちらです。
でまあ、ビッグクランチって何ぞやと言うと、ビッグバンの反対の、宇宙の終焉として考えられている形態です。今現在も宇宙は膨張しているのですが、これがある時点を境目に収縮に転じ、最終的には宇宙にある全ては無次元の特異点に収束する現象、それがビッグクランチです。世界の終焉はキリスト教でも描かれていますし、ジョジョ6部でも宇宙一巡を描いちゃってる荒木先生です。ありそうな気がしなくもない。


ここからぼくの乏しい宇宙論の知識を手繰ったところ、D4Cの能力、遺体を絡めたSBRの世界観がはじけるようにヒラメき浮かび、そして消えていきました。…消えちゃったのでこれから調べていく所存ですが、並行宇宙やら超ひも理論やらは、SBRの、というか荒木先生のキーワードなので、あながち的外れではないと思います。そんな気がします。

というわけで、このルーシー(遺体)の現象は、時の加速により宇宙一巡したメイド・イン・ヘヴン、あれのゆっくりverではないかとぼくは考えます。メイド・イン・ヘブンの宇宙一巡のフローがどういうものなのか加速中だったのでわかりませんが、ビッグクランチ→ビッグバン(新宇宙開闢。経験を持ったまま再合流)だとすると、遺体に起きているのは、ビッグクランチまでの宇宙収縮ではないかと。ビッグクランチののちビッグバンとなり再び宇宙が再構築されるかどうかまではわかりませんが、荒木先生の宇宙観が「振動宇宙論」に基づいているとすると、宇宙リメイクの可能性は高そうです。スケールがデカイですが、「主」による創世にも当て嵌める事ができますしね。



……ん? ちょっと待って、創世???

あ、あれ、この大統領編に入る前に、なんか特殊なエピソードあったよね?! そう



『7日で一週間』



一週間が7日なのは、神による創世の工数に倣ったゆえ。7日目は神様も休んだから安息日『ドメニカ(日曜日)』。
この遺体が揃うエピソード、ぼくの希望的予想では宇宙再創造が展開されていくと睨んでいるのですが、その前に『7日で一週間』が入っているのは方向性はこれで合ってるって事!? 考えすぎでしょうか。こじつけなんでしょうか。浮かれすぎなんでしょうか。ぶっちゃけた話、競馬と一緒で予想なんてほぼ当たったためしがないので、あまり期待せずにいたいと思います。もう本日発売なんですがね、ウルトラジャンプ。



          ____
       / \  /\  キリッ
.     / (ー)  (ー)\
    /   ⌒(__人__)⌒ \  ビッグクランチ!宇宙再創造で間違いない!!
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     \     `ー'´   /
    ノ            \
  /´               ヽ
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 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))



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        /_ノ  ヽ、_\
 ミ ミ ミ  o゚((●)) ((●))゚o      ミ ミ ミ
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ヽ    /     `ー'´      ヽ /    /     バ
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 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、    ン
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))






違ってても失笑する程度でお願いいたします。




それは措いておいて、久しぶりに宇宙論とか調べたら好奇心がツンツン刺激されたうえ、改めてメイド・イン・ヘブンも考えたくなったので、できたら別エントリーでメイド・イン・ヘブン&D4Cについての事を書きたいと思います。忘年会ラジオまでにできたらいいな!
あ、それと計画している忘年会ラジオですが、SBRもアリアリでいきます! なぜなら完結直前の今が一番熱いとも言えるから! 完結した後にもやれたらいいなと思います!
アンケートは今月中に設置しますので、お手間ですが何卒ご協力くださいませ。

出典) 『STEEL BALL RUN』 荒木飛呂彦/ウルトラジャンプ・集英社

ブラボー…おお…ブラボー! 最初ブラボタンにしようと思ったけど、なんかやらしいからやめたんだぜ

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コメント

そういえば、レースやってましたねこれ・・・
もうジャイロやジョニィがどんどん脱線してくから忘れてました。
このノリでいくと、ジャイロ、ジョニィはレースから脱線、ポコロコが幸運にも優勝してHAPPYだぁぁー!みたいなエンドになるかもw

>午後のアバ茶さん

はじめましてこんにちは。
SBRは「STEEL BALL RUN」レースですものね! マジメにレースやってる側からしたら、「あいつらコースから良く消えるけど何やってんだろ。シカトしたいけど最終的には上位くるから腹立つわー」とか思ってるんじゃあないでしょうか。

まあ、一番憤慨しているのは、賭けレースでベットしている観戦者でしょうけどね! みんなレース第一でやってると思って賭けてるのに、別の目的が第一優先だったら困りものです。刺されるか・も…