2009UJ03月号SBR感想 『#45 大統領が来る!(3)』

| 2009.03.30 (Mon) 1:47 AM | [SBR感想] | ←前■TOP■次→ |

進行する不可解なクライマックス



絶望的な状況下でも

耐えろ、

見極めろ―――!

 

前号まで
大統領を倒すべく手を組んだDioとウェカピポ。大統領のスタンド能力は、どうやら「隣接する似たような世界」を行き来できるものである事をつかんだDioだったが、攻略の糸口はまるでつかめない…! 勝機はあるのか!?




冒頭からスポンジをモチーフとして大統領の能力を例に例えたDio。はっきり言って余計分かりにくくなった感はあるのですが、これには恐らく別の意図があるようです。

現在、隣の世界の自分に接触したため、絶賛肉片はじけ飛び中のDioですが、このはじけ飛んでいる肉片の形が「メンジャースポンジ」というフラクタル構造というものなのです。ええ、最近知りましたとも。詳しくはやふうでググッてくださいなって感じなんですが、このメンジャースポンジというやつは特殊な次元表記になるようです。

N=SD

※全体を1/S に縮小した相似形N 個


興味ある人は調べてみるといいですよ。そしてぼくに分かりやすく説明するといいよ!
とりあえず、大統領の顔面に空いた穴もこの構造だったので、大統領の能力は「小数点以下の次元移動」という事でいいのかもしれません。ホント、自分でも何言ってるんだかわかんねえんですけども。

Dioがコマ切れになる中、D4Cの次の攻撃対象はウェカピポ。完全にウェカピポがスタンドを視認しているところが気になるところですが、もうそんな事はどうでもいい。Dioが瀕死に陥り、ウェカピポも吹っ飛ばされ、Dioの持っていた左眼球までもが大統領に回収された今、大統領の完全勝利に終わるのか。そんな中でもCOOLに状況打開を狙っていたのはミンチ中のDio。すげえ精神力だ。そんなこなみじん中のDio様が思う事、「隣合う世界ならばアレもすぐそばまで来ているはず…」
次の瞬間、マンホールの蓋が開きDioの恐竜たちが出現、その後に仄暗い穴から見えたのはスターの痣のあるあの手。






「ジョニィ・ジョースターーーーーッ!!」(ドドドドドドドドド)






なんとここでジョニィですよ。コミックス1巻分に亘ってダンダン撃たれまくってた彼が、アメリカンコミックのヒーローのように登場です。
しかし一番気になるのはウェカピポの顔です。こんな間抜けな顔する人だったっけ。クールで謙虚なウェカピポさんはどこへ…。こっちのウェカピポさんはひょうきんなのかな。


あああーっ これはわたしのイメージじゃああない・・・(by 元の世界のウェカピポ)

突如参戦したジョニィ・ジョースター。そのジョニィのタスクは強烈極まりなく、スタンドでのガードも一切無視。たまらず逃げ出した大統領でしたが、ドアに辿り着いたところで「これも!これも!これも!これも!今までのぶんだァーッ!」と言わんばかりに蜂の巣にされました。あっけない。しかしDioだけは理解していたのです。「やつは今帰った」

Dioの分析では、ドアに挟まったところでDioを連れてきた大統領は元の世界に眼球を持って無傷で帰り、今倒れているのはこちらの世界の大統領。Dioは例えます、スポンジが分かれるように、ひとり捨てたのだと。


大統領は、異なる次元を行き来できる能力を活用し、並行世界それぞれにいる自分を使い捨てできるようです。この理屈では基準となる自我がどこになるのか、またそのオリジナルとも言うべき存在との意思は他の個体と繋がっているのか、並行世界の数だけ存在する数多の大統領たちはその決定に従うのか、そういった大統領の意識の謎でも山積状態。なのに、並行世界への移動方法は「何かに挟まる事」ときましたよ。旗やドアはともかく、馬のはなんか怪しい気がするなー! さらに、Dioを突き抜けて裏に回ったのだって詳細が不明です。挟まって、向こう側へ行ってすぐ戻ってきたってこと? それに臭いだけ残っているという謎もそれでは解消されませんよ。一体どうなってんだ。でも、小数点以下の次元間移動というのは感覚で理解しました。したことにします。

なんとか元の世界に戻ろうとするDio。現在半分だけ引きずり込まれているわけですが、自分でどうにかはできない様子。そうこうしている間に「向こうの世界」のDioが大変な事に。





なんて間抜けなセリフ吐いてんだオレは。


そうDioが思ったかどうかはわかりませんが、ウェカピポは「何言ってんだコイツ?」みたいな表情で見降ろしていました。そりゃそうよね。そうなるよね。


はぁ?



そんな風にとらえていたのですが、どうもこの表情をしていたのは「元の世界」のウェカピポだったもよう。「元の世界」では残されたDioの下半身が動き出し、地面に拍車で器用に文字を書いたのです。そりゃあウェカピポもびっくりするわ。窮地でこんな器用な人、ライトくん以来な気がする。
一方、「向こうの世界」では、Dioがウェカピポをコール。どうやって戻ればいいかわかった、能力の正体を教えるから傍に寄れと囁きます。あぶなァーい! 絶対ウソです、何か企んでますよこの人!ウェカピポもそんな誘いに乗っちゃダメ! そもそも目前でヴァレンタインは死んだばかりじゃない!!

なのに近寄っていってしまったウェカピポ。上半身が千切れ飛んで死んだと思われていた「向こうの世界」のDioが、瀕死の状態でウェカピポの足首を掴みウェカピポのバランスを崩しやがりました。「元の世界」のDioに歩み寄ろうとしていたウェカピポは、彼によろめく形に。
これを待っていたDio。なんだこの連携プレイ。推測ですが、異なる次元の個体は触れ合う事で意識の共有が行われるんじゃあないでしょうか。大統領も触れ合って初めて意識の共有をしてるんですよきっと。ただ、普通の人がそれをやるとこなみじんになってしまうのです。むしろ、意識が統一されるから体が存在を保てなくなるのかもしれません。先ほどの「こっちの世界のオレが死んだ!」コールは擦り込みだったのですね。
そんなこんなで、ウェカピポの胸ぐらをつかむ事に成功したDio。おまえのおかげでこれから大統領の能力がわかる…悪いね、みたいな感じで囁きかけちゃいます。こんな時間があったのならウェカピポの反撃があっても不思議ではなかったのだけど、そのまま脳天からメンジャースポンジエリアに突っ込まれちゃいました。よくわかんないのですけど、たぶん空間がまだ微妙に繋がっている部分(元Dioが引っ掛かってるエリア)にウェカピポを挟み込む事で再度空間を繋げたのだと思います。ホントによくわからないけど。
挟み込まれた事で再度開いた入口と、元の世界からDioを引っ張るウェカピポの力もあって、元の世界に復帰したDio様。そのまま「向こうの世界」のウェカピポを引きずり出して「元の世界」のウェカピポにクラッシュ! その結果、当然のように存在の消滅が発生し千切れ飛ぶウェカピポ。Dioの時とは比べ物にならないスピードで砕け散っていきます。ウェカピポの衣服に装飾された「ぶつかり合う鉄球」のように融合する『壊れゆく鉄球』と、走馬灯のように浮かぶジャイロ、グレゴリオ、妹、ルーシー。マジェントも浮かんでました。あんな事言いながら、結構マジェントの事、思ってたのだねー。

Dio:「感謝するよ……ウェカピポ さようなら」
Dio:「おまえはこうするためにこの大陸に来たと考えろ」

ヤンキー座りでこうのたまうのは勿論Dio様。最後のデレと見せかけて、とことんツンです。基本的にツンツンです。手向けの言葉というよりは、自身への宣言にも聞こえます。なんというオレ様主義。利用できるものはとことん利用し尽くすのDio様。ピンチを救ってくれた事とか、こっちの世界に引き戻してくれた事なんて関係ないのです。


そんなDio様がウェカピポを犠牲にして得た情報。「隣の世界」に行って戻ってきたのだから、学んだ事は一つや二つじゃない。ひとつは、「並行世界が存在し、大統領はそこを行き来できる」という事。ふたつめは、「大統領が負傷した場合、並行世界の自分と入れ替わる」事。みっつめが、「向こうの世界に眼球(遺体)はなく、遺体のあるこの世界が『全ての基本』」である事。これらは大統領しか認識できなかったであろう事実ばかりなので、それを第三者であるDioが理解した事実はデカいです。恐らく大統領は、遺体の重要性を幾多の並行世界のどこにもない、たったひとつの奇蹟であるからそれを収集しようとしてるのでしょう。つまり、遺体は大統領という存在(能力)に近いものであり、大統領の弱点もそこにある。活路を見出したDioが、わっるい顔で「後悔させてやるぞ…!!」とか言って大統領にリベンジを誓います。大統領はDioは死んだものと思っているので、そこがつけ入るスキですね。ジョニィと同様、才能としてスタンド能力も残っているようなので反撃は十分可能。Dioは今日もとても前向きなのでした。

場面は転換して、ジャイロ・ツェペリ。ジョニィに引き続き、こちらも随分ご無沙汰でした。ジャイロは全てのキーを握るのはジョニィだと断定し、ジョニィの追跡に専念。もちろんジョニィの安否も気遣ってのことだと思います。たぶん。きっと。GO!ジャイロ、GO!!のアオリと共に、To be continued...!!


出典) 『STEEL BALL RUN』 荒木飛呂彦/ウルトラジャンプ・集英社

ブラボー…おお…ブラボー! 最初ブラボタンにしようと思ったけど、なんかやらしいからやめたんだぜ

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