[墓場鬼太郎] 第2話「夜叉 対 ドラキュラ四世」

| 2008.01.25 (Fri) 3:26 AM | [アニメ, [墓場鬼太郎] | ←前■TOP■次→ |

第2話 『夜叉 対 ドラキュラ四世』

「父さん、こいつなぐっていいですか」(鬼太郎)


 

 

 

 

「きっと前世で何かあったんだろーな、本能だぜこの気持ちはよ。」みたいなノリでサラリと言う鬼太郎。親父殿は育て役を間違えたと思ったのではなかろうか。

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第2話 『夜叉 対 ドラキュラ四世』

冒頭は、荒野を歩く謎の老人から。この時点で気になる事がいっぱいでしたよ。彼は夜叉の研究を50年続けてきた研究者らしく、学会に発表したら即追放されたのだそうです。何の学会だろうね。で、その発表内容ですが、夜叉を甦らすという事だったそうな。色々とトび過ぎてて、そりゃあ追放されると思うよ。それで悔しくて夜叉の墓を捜し求めていたのです。何故か集まってくるネズミに体中集られカジられてもメゲずに土を掘り起こす老人。案外浅いところに埋められていた夜叉にブチあたり、当然の様に夜叉復活、そして吸血、博士死亡。これは彼が迂闊だったようにも思えるけど、自分を認めなかった人たちに復讐する意味もあって夜叉を復活させたというのもあったかも。最初は、夜叉研究してたクセに血を吸われる事もわからなかったのか、そりゃ学会も追放されるよバカだなあーと思ったけど、自分の身を犠牲にする事前提で夜叉を復活させたのかもしれないね。どうでもいいですけど、CV.に堀秀行さんというチョイスはどうかと思った。カスレ声は老人ぽいかもしれないけど、もうイメージ的に兄貴なんだよなあ。シュバルツやストライク男といったぶっ飛びキャラの印象が強いのです。

今回の話の内容は、簡単にまとめると、育ての親の水木親子がいなくなってしまったので家賃や光熱費が払えなくなった鬼太郎がお金を求めてさすらう話です。その先々で、偶然復活した夜叉が営む下宿屋に入っちゃったり、そこに怪奇文化の功労者・ねずみ男とドラキュラ4世がいたりしてゴタゴタしていくわけですが、テーマは、種族は違っても必要な物がそれぞれあり、それらを獲得するのは大変だって事ですね。復活した夜叉は人間の魂と血液を求めて下宿屋を経営しだすし、ドラキュラ4世は食料を得るためにねずみ男にカネを払って調達を頼むし、鬼太郎は先述のとおりカネを得るために放浪。一旦人間視点を捨て去れば、どんな種族でも生活していくのは大変だーというのがわかる話です。達観した視点からの風刺はいつだって盛り込まれてる、それが鬼太郎ですねぇ。

そいえば、前回墓場鬼太郎は「原作を忠実に再現するだけ」と言いましたが、それなりのアレンジが施されているそうですよ。当然っちゃ当然かもしれませんけどw。

この霊毛ちゃんちゃんこはご先祖さまのほんのちょっぴりの霊糸を編んで作ってある!

金が必要だからといってちゃんちゃんこを質に出そうとする鬼太郎。このドライっぷりが、人間サイドとか妖怪サイドとかそういうんではなく、鬼太郎の性格を現してていいですね。「カネが要るなら、その辺の人間殺して奪えば良いじゃない」という殺伐とした雰囲気にいっちゃいそうでいかないこの微妙なラインが妙です。

そして、霊毛ちゃんちゃんこは幽霊族が死ぬときに出る霊糸を編んで作ったものという話が。霊験あらたかなアイテムだとは思ってましたが、そんなサティポロジアビートルの波紋マフラーみたいな特別製だとは。霊毛ってのも、普通にご先祖さまの髪の毛かなんかを結って作ってるのかと思ってました。でも、よく考えたらそれじゃ強度に問題あるか。一人から一本しか出ないもので作られた集大成なら、あのスーパーパワーも納得ですね!そりゃ、地獄くらい歩けるよ。

ねずみ男登場!

唐突にねずみ男登場!鬼太郎とは初対面のようだし、必然性がまったくないぜ!一応流れ的には怪奇文化の功労者という事なので、霊毛ちゃんちゃんこを見に来た模様。なんせ、彼はお化け大学不潔学科怠け学専攻して博士号取ってるからね。怪奇文化関係ねー。でも、目玉親父も感心するほどだから、相当なもんなのですぜ。その肩書きもどこまでホントかわかったもんじゃないですが。
そしてやはりねずみ男もまたマスコット的要素抜群。目玉親父と一緒にいると、凄まじく長閑。「ちょいとみせてくれ。→お断りします。」という、目玉親父とねずみ男の掛け合いにはすごくほんわかさせられました。鬼太郎がかなりドライでデンジャラスだから、この二人の会話にはものすごく温かみを感じます。それにしてもねずみ男の腰のなまめかしさといったらないぜ。

夜叉とドラキュラ4世

夜叉中国から日本に渡って早や千年

夜叉という妖怪は鬼太郎という作品の中では結構古参で、5期ゲゲゲの鬼太郎でも第3話で登場。ねずみ男の次の回なので、5期も原作に忠実に作られてるんだなあと思ったり。墓場鬼太郎の夜叉は人間の魂と血液を安定して得るためにサービス満点すぎの下宿屋(めしは食い放題宿泊費タダ。あからさまに胡散臭いww)を始めますが、ゲゲゲの方ではバイオリニストの女の子の髪の毛になってコンサートに来るファンの魂を集めてました。どの世界でも創意工夫してるなあ。特に墓場の方では、生者でも死者でもない幽霊族の鬼太郎なら魂を奪っても死なずに操れるので下宿屋の従業員として使うとか(5期の設定はマイルドなので、人間の魂奪っても仮死にしかなりませんでしたけど)、ホントに頑張ってます。それまではいかにも墓場テイストな方式で狩りをしてたみたいですが。食べ終わった後の人間の白骨死体のポーズが不自然で超怖いぜ。

夜叉の喰いカス
キビヤックのようにケツの穴から吸うのだろうか。それは吸血鬼じゃあなくって吸ケツ鬼だろ

一方ドラキュラ四世は、なんでか日本に来ていてこいつも食料調達に苦労してるようで、大金ハタいてねずみ男に頼むとか相当逼迫してた模様。どこでも苦労してんなぁー。でもまあ、ドラキュラ四世は自分がダメなだけだと思われる。夜叉のような風体だと苦労も多そうだけど、こいつは人間ライクなんだからどうにでもなるだろに。下宿屋やってる夜叉を見習えよ。

ドラキュラ四世
うまくすれば人間社会に溶け込めるのに、要領が悪すぎ&世間知らず過ぎて流浪の民に。本人気付いてないから始末が悪い。

目玉親父の大冒険

操られた鬼太郎にゴミのように川に捨てられた目玉親父。呼吸とかどうしてるんだろうなー。ぷかぷか流されてるところをねずみ男に拾われてました。摘ままれたときの感じがものすげくぷにぷにしててその耐久力に心配せざるを得なかったのだけど、その後コロモつけられて油でカラッと揚げられて天ぷらにされたのに酷いヤケドで済んでるし、ドラキュラ4世に喰われても鼻とか目から出てくるし、やたらとしぶとくてびっくりしたわ。というか、鼻の穴から急に目玉が出てくるとか、それキモいから!

キタロ…!
元々人体パーツだから潜入はお手の物なんだろうか。柔らかいという事はダイヤモンドよりも壊れないという事!

夜叉 VS. ドラキュラ4世

中国と西洋、東西の吸血妖怪対決。事の発端は、夜叉の経営する下宿屋に、偶然、ねずみ男とドラキュラ4世、そして1話で患者が幽霊になってしまって評判がた落ちした病院の院長さんがハチ合わせ。獲物の院長先生を取り合って夜叉とドラキュラがケンカし出すという、キッカケは双方の食糧事情が垣間見えるものなのでした。どちらも横取りするな!と怒ってるんですが、これはどう考えても「ここは人間をおびき寄せ太らせて食べるためにオレが用意した下宿屋だ。アレはオレの物だ!」とおっしゃる夜叉さんの方に理があると思われます。
ですが双方譲らずケンカ勃発。さぞや激しい能力バトルかと思いきや、普通に殴り合ってます。なんて地味なの!今時、エイリアンとプレデターが戦っても派手派手バトルになるのに!
結果は引き分けでした。絶対、年季的にも気合が入ってる夜叉が勝つと思ったのに。ドラキュラ4世って、300年前ヨーロッパを恐怖のどん底に突き落としたそうですけど、それが4代前でしょう?それだと、普通の人間寿命の世襲制なんですけど!今落ちぶれて日本にいる事といい、まったくスゴ味が感じられないぜー。

どうみてもヒッチハイカー

そのポーズで「いらっしゃいませ」はない…この後社長はガケを飛ぶ!

なのに、「イラッシャイマセ…」と言ってるのがツボに入った。お前は三枝か。

社長は すごく バカですね

この人の思考回路は本当にバカで、心の声や会話の内容がとても面白い。単純なので憎めないのだけど、なんかイラッと来るキャラクターで、地獄で遭遇した水木さんに、既に死んでいるという事を告げられた時には少しスカッとしたよ。死んでしまったことを理解して素直にしょんぼり顔をする社長さんが少し気の毒にも思えたけれど、水木さんの、自分が生きながら地獄に来ている事を踏まえたうえでの「ご愁傷様です。」発言にはニヤニヤしてしまいました。でも、後のことを水木さんに託すあたり、自分の境遇はすんなりと受け入れていたようです。素直だなあー、でもバカだなあー。

鬼太郎の言う事はいちいちもっとも過ぎる

水木:「鬼太郎!お前が社長を死に追いやったんだな!」
鬼太郎:「いいえ、単なる事故ですよ。社長さんが死んでしまったので、迷わないように案内してあげたんです。」

水木:「お前は知るまい、あれから俺がどんなに苦しんだか…!」
鬼太郎:「地獄行きの切符を勝手に持っていったのはそっちでしょう?」


全て尤も過ぎて逆ギレでしか反論できないぜ。しかし鬼太郎の笑い方は素でカチンと来るので逆ギレはごく自然の流れなのだぜ(笑)

ヒッヒッヒッヒッ「ザマミロ」って感じでイメージ的にかなり損してる

美味しいとこ取りねずみ男

事故で散らばった社長のカネを集めてた鬼太郎だけど、ねずみ男に背後からマキざっぽうを食らって奪われました。「こいつ、なぐっていいですか」と初対面で言った鬼太郎もアレだけど、背後から躊躇なくマジしばきをするねずみ男も相当なモンだ。なんかこう、他者への無関心さが際立ってますね。そういえば、ねずみ男に会ったとき鬼太郎は「何で笑うんですか」とか言ってました。そのセリフは鬼太郎自身にこそ言ってやりたいと思ったのだけど、引っ掛け演出なのかなあ。二つ重なるとそんな気もしてくる。
あ、ついでと言っちゃあなんですが、水木さんも現世に戻りました。しかし、水木さんの動きは踊りを踊っているかのようだなぁ。

『墓場鬼太郎 第2話 夜叉対ドラキュラ四世』
原作
水木しげる
シリーズディレクター
地岡公俊
シリーズ構成
成田良美
脚本
成田良美
キャラクターデザイン・総作画監督
山室直儀
演出
角銅博之
作画監督
波風立流
美術監督
杦浦正一郎
音楽
和田 薫
CV
[鬼太郎] 野沢雅子
[目玉親父] 田の中勇
[ねずみ男] 大塚周夫
[水木] 大川 透
[夜叉] 堀 秀行
[ドラキュラ四世] 大友龍三郎
[社長] 佐藤 正治
[集金係] 平井 啓二
[大家] 藤本たかひろ
アニメーション制作
東映アニメーション
製作
水木プロダクション・墓場鬼太郎製作委員会
公式サイト
墓場鬼太郎

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