2008UJ01月号SBR感想 『#33 追憶の館(2)』

| 2007.12.21 (Fri) 7:48 PM | [SBR感想, [荒木IZM] | ←前■TOP■次→ |

襲ってくるのは…

  己の過去―――!!

 

前号まで
6th.STAGEを制したジャイロとジョニィは、7th.STAGEも快調にレースを進める。ゲティスバーグ付近で何かから逃げるように走るホット・パンツを目撃し、後を追うジャイロたち。導かれるように辿り着いた館で、謎の攻撃が開始されて―!?

6th.Stageの結果を受けて、7th.Stage中盤にて総合順位発表。自分で適当に計算した時にジャイロとジョニィの点差が図ったかのように1点差だなあとは思ったのですが、都合良過ぎるしこれはどっかで自分の計算が間違ってるんだろうなと思ってたら合ってました(笑)。タイムボーナスが大きい差ではあるんですが、随分とステキな点差になったもんですね!しかしそこをひっくり返してみれば、ジョニィは一度もトップを取らずに3位入線なわけです。サンドマンとホット・パンツがいない事を考慮しても大健闘と言えるでしょう。僕は競馬でもそうなので(勝たないと本賞金が加算できない)、トップ取らないと優勝争いには食い込めないくらいの点差が出ると思ってた(5-6位の間くらい)のですが、コンスタントに上位にいれば太刀打ちできるとわかりました。

さて、いつの間にかステージマップが書き換わってしまってるSBRですが、ここに来てレース性が前面に出てきました。そこで浮き彫りにされてきた事実、7th.Stage以降は距離が短いから3Stage独走となる可能性です。つまり、誰でもここから逆転優勝出来てしまうのです。これにはツッコむ人が出てきそうですが、よく考えてみればこのような状況になった事が奇跡とも言えそう。というのも、レースが続けて行われている以上、前ステージの覇者が続けてステージ制覇する確率はどこもそれなりに高かったと思うのです。場合によっては1~4までを一気に一人が優勝してしまったりするケースもあるわけで、そうなったら後半のレースは消化試合の様相が濃くなってレースの注目度は下がってしまう事でしょう。まあ、中盤のステージは完走が困難なので、脱落期待が出来ますけども。そういった意味を踏まえて、ここにきてジャイロ1番人気。もう地理的な脱落の可能性はさほどない事、6th.Stageを勝利しているという勢い、降着はあったものの1st.Stageで1位入線という実績が評価されてのものでしょう。降着がなければものすごく安定した成績ですしね。ジョニィにもそれは言える事。人気が集まるのも当然かも。でも賭けてる人たちはジャイロが1位、ジョニィが2位で通過するという盟約がある事を知ってるのかなー。知らないとすれば、ジョニィに賭けてる人たちはまことに残念ですね。競争中止以外にジョニィのアタマはないっすよwww。ていうか、暴動起きないだろうな…。

そんな総合着順を眺めてると、どう考えても怖いのがDioことディエゴ・ブランドーです。4~6th.Stageまで馬を休ませていましたが、6th.Stageでキッチリと前を捉えられる順位に上げてきてます。僕が馬券買うならDioから買うな(笑)。というか、休ませる作戦はすごく効果的なんじゃあないかと思うくらいですね。勝負どころで仕掛けられる位置にいること前提ですけども。Dioはこの6th.Stageで超上手く乗ったのだと思います。パーフェクトですよ。

ポコロコ、ノリスケ、バーバは徒党を組んでる様子なのでまとまって上位なのはわかるんですが、なにげに来てるのがスループ・ジョン・B。彼の着順を見ると、どうも最初から最終3Stageに賭けてた気がします。怖いなあー。アメリカ人ですかこの人。大統領の刺客くさいなー。大統領の刺客がレース選手の中にいる必要性は特にないのだけど、くさいなー。追憶の館に来てるのはこの人なんじゃあないか?

 

場面変わって大統領。アリマタヤの地図を拡げてなにやら思案中のご様子。アリマタヤの地図の印(コレね→*)がアスタリスクゲートに見えたのは秘密です。とんだ大亜門ですねまったく!

大統領はジャイロたちがゲティスバーグで進路を変更した事から、胴体部を見つけたと判断。いよいよ「総取り」の時が来た、とキング・クリムゾンみたいな手でクチビルをプニプニしながら息巻いてます。ぶっちゃけ、ジャイロたち進路変更したのはホット・パンツを見かけたからなんですが、細かいことは気にしない。結果オーライ。

さらに場面変わって追憶の館。ジャイロの腕を軽やかに這い登るクマたん。スゲェ気持ちよさそうです。大好きなジャイロに擦り寄ってくるようにも見えて微笑ましいような、でも実際あったら超怖いような。

そんなジャイロの背後で佇み問いかけるヴィジョン。「人は何かを「捨て」なくては前に勧めない それとも…「拾って」帰るか……?」と、「人は犠牲無しに幸せにはなれないのか。 時代は不幸無しに超える事はできないのか。」の草間博士のような事をのたまいます。ちょっと違うかもしれないけど、魂的になんとなくね。

縦にスジがあるだけかと思った敵スタンドですが、実はリールみたいなデザインでした。そいつに対し問答無用で攻撃するジャイロ。


オラァじゃない事態


………えっ(; ・`д・´) !!!


あ……っと、これは………どうしたものか!
スタンドを鉄球で攻撃しちゃったよジャイロ!1P前で、「ああ~ジャイロ、相手はスタンドなのに鉄球で攻撃してもムダだよ~~」とか思ったところにページめくったらモロ当たってる描写だったのでどうしようかと思った。スタンドじゃないのかも…と微かに考えたところに、「スタンド!」とか叫んでて脳内補正かけようする僕を見事に打ち砕いてくれちゃいましたね。見えるのは百歩譲ってOKかもしれないけど、物理的接触は…。スタンドは出せなくなったけど見たり触ったり出来るって事なのかなぁ。それとも、みんなに見えるのかなあ。HPのスプレー缶みたく。うーん、どうしたらいいんだよう(´・ω・`;)

続けて、ジャイロが鉄球を拾おうとして手を伸ばした先に複数の鉄球が回転してる様子に対しても、「投げた鉄球いつもみたく手元に戻そうよ!」って思っちゃいまいた。なにやらツッコミどころが多いぞ今回はw。でも演出的にはアリなので騙される事にします(笑)。

ジョニィの方はジョニィの方で、ナイフと鶏肉が右腕の中を疾走中。何かにがんじがらめになった(まさに過去に囚われたかのような)HPを見て、必ず助けてやると声をかけますが、これを拒否するHP。助けようとすれば、それは即ち大切なものを再び背負う事になり、捨てなければいけない対象が増えるだけだと警告します。彼女にそう言わしめたのには、彼女の悲しい過去が関わっていました。

彼女の暗く重い過去。それは、弟と森へ木の実を拾いに行き、そこで灰色熊に襲われた事。そして、極限状態の中で、弟を差し出してしまった事。その過去を忘れるため、赦しを得るためにHPは「聖なる遺体」を集める任務に就いたのでした。でも、弟の「くつ」を見てしまい、己の過去に屈したHP。ジョニィに打開策を示しながら、ペシャンコになってしまいました。この描写はまさに、「過去に囚われ、それに押し潰される(心が折れる)」様と言えましょう。人ならば誰もが持ちうる暗い過去。それが襲ってくるとは、なんとおっそろしいスタンドでしょうか。描写は違えど、話に聞く照魔シアターを彷彿とさせますね!

HPの忠告通り、ひとまず水筒の水で清めようとするジョニィ。水筒のある鞍まで下半身不随とは思えない動きで移動します。すると目の前を横切る白い影。ま、まさかッ!


ジョニィ:「今のは『ダニー』!」


ジョニィの宿命の象徴、白ネズミ『ダニー』が出現。恐らくこのスタンド効果は、自分の過去イメージが具現化するんだから当然かもしれないのだけど、ダニーに対して『借りは返せ』と『宿命』が追いついてきた、という抱えていたイメージが現実のものになった事に驚くジョニィ。そりゃビビる。でも、いよいよ乗り越えるべき時が来たって感じです。

ジャイロの方では多数現れた鉄球。ジャイロは今さっき投げた2球以外は全て捨てたものであり、それを拾うのはヤバいと直感します。スゲエ直感力。そうこうしてる間に喉元まで上ってきてるクマちゃん。なんか擦り寄ってきてるみたいでカワイイんだけど、やっぱり膜状に散開して攻撃開始。やっぱ捨てた事になってるのかなあ?

その背後で先程の分解したスタンドがまたも出現。しかもシルエットに包まれてますが、本体も出てきました。スタンド戦は「公平」さが強さとなる、とかリンゴォみたいな事言ってます。そのために本体も姿を見せ、しかも「水」で清める事で解消できると、弱点までカミングアウト。ドロ水では浄化できませんかそうですか。

反撃のために、これだと思った鉄球を拾って掴んだジャイロ。しかしそれはやっぱりハズレで、昔のミステイクメモリーと共に攻撃スタート。忘れたい過去が襲ってくるって超怖いよ!

ジョニィはダニーを警戒中。あれはいつもの幻覚だ、しかし止めなくてはならないと決意。幻覚だと自分に言い聞かせながら止めなくちゃいけないとか、論理矛盾してますがタスクで応戦。ブーツに追い込んで弾痕追跡版で仕留めるジョニィでしたが、しかしその中から覗かせた顔は、兄・ニコラスのものでした。ブーツもまたニコラスの形見のブーツ。ジョニィが抱える最も重い過去が襲来、トラウマスイッチ発動です。しかし目の端に水筒が映り、それにすがる思いで這い進むジョニィ。必死に切り抜けようとするジョニィの前に、スローダンサーの足元をすり抜けてまたもダニー襲来。もうジョニィ、半泣きです。

度重なるトラウマの来襲にとうとうブチ切れたジョニィ。「この『敵』ッ!絶対にブッ殺してやるぅぅぅぅゥゥーッ!」と、下手すると死亡フラグとも取られそうなセリフを吐いてタスクで迎撃。しかしこのダニー、ただもんじゃあなかった。「ビンゴにゃあノロすぎるゥゥゥ」とばかりに、まるでタワー・オブ・グレーの如き体捌きでタスクを回避。空中で躱すとか、一体どうなってるんだと。タスクを躱しまくったダニーはついにジョニィに接触。その擬音はあの音でした!


るオオオオ!


左手で遮ったジョニィでしたが、ダニーはそれをもすり抜けて顔面で散開。ジョニィをラッピング地獄に誘います。一巻の終わりかァー?!と思われましたが、最後のタスクでジョニィが撃ったのは鞍の水筒。そこから漏れ出た水によりナイフ、ブーツを洗い流したジョニィ。先程地面に向けて撃ったタスクもダニーを狙ったものではなく、敷地内に存在した涸れ井戸の存在から水脈があると推理し水を湧き出させるためでした。反撃材料を揃えたジョニィは、「よくも人の古傷を抉ってくれたな…!ブッ殺す!」ってな表情でリベンジを誓って、To Be Continued…!

 

 

ふううう~~~~

久しぶりに……やっちまったァ~~ でもブランクの割りになんて事はないな…


てなわけで、今月は久しぶりにやってしまいましたUJ2冊買い。まあ、最近はSBRのオマケが付く事なんて稀だったのでOKでしょう。一年ぶりくらいなんじゃないかな。もうちょっと何とかしてくださいよUJ編集部さん。せめてゴールドカバーは補完してくださいよ(´・ω・`)


というわけで、久々のUJ2冊買いの動機となったコミックス14巻クリアカバー。


表比較

裏比較

作者近影 裏横オビ 映り悪くて申し訳ない



スゴいよ、美しいよ、ゴージャスだよ。。。14巻はこのゴージャスなクリアカバー無しでも美しい出来だけど、さらに高級感が増す気がしますね。特にタイトルと、裏表紙がいい。11巻からでいいから毎号出してくれませんか。10巻まではゴールドカバーという事でお願いしますUJ編集部様。

今月は普段どおり61Pのボリュームで綴られたSBR。内容もまた濃いものでしたねー。今月号のUJの発売前に、忘年会の意味も込めてSBRラジオをやったんですが、そこでも「ジャイロはクマちゃんを捨てたのか」という議論をしました。話をしていたNo.5さんはどちらかというとリアル志向らしく、「ぬいぐるみはただの愛玩用。替えがきくし、過酷なレースの中で余計な荷物を持っていくのはリアルじゃない」という見解でしたが、僕はこのエピソードのテーマを予想した上で「捨ててない」という意見でした。僕はこのエピソードでのテーマを、「誰にでも辛い過去はあるけれど、それを乗り越えていかねばならない」という事なんじゃないかと思ってます。「捨て」て前に進むか、「拾」って帰るかで二択が迫られていますが、正しい選択はどちらでもないと思いますね。過去なんてそんな簡単にあっさりと捨てられるものでもないし、水に流して済むものでもないですよ。HPのように、あまりにその重圧が重過ぎて前に進めなくなり、神に救済を求めるほかない事もあるかもしれませんが、最後は自身が過去と向き合って乗り越えねばならないと思います。そういった意味でHPが神に身を委ねた行動はある意味で逃げではないかと思うのです。気持ちはすんごく分かるんですけどね。捨てるとかじゃあないんです。拾って立ち止まるのでもない。重くったって辛くったって全部背負って前に進む。それでこそ人間讃歌なんじゃあないのかと。そう思うのでありますよ。言い切ってしまうと解答が出るのが怖いですけど(笑)。


ところで、HPは完全に過去に対して心が折れてましたが、ジョニィはそんな事なかったですね。精神的古傷を抉られて半ベソかいてましたが、途中からブチ切れて反撃してました。これには、さすが漆黒の殺意持ちと言えそうですが、ダニーの事を敵スタンドだと認識してたからとも言えそうです。なんか、あんなに宿命の象徴としてビビってたダニーなのに、やたらと殺意むき出しで攻撃してましたからね。ダニーに対して憎しみがあったわけでもないのに、この敵意は尋常じゃあない。この部分を漆黒の意志持ちで説明してもいいんですが、敵スタンドと判別してたから、というのが一番しっくりきそうな気がします。ニコラス兄貴の言い分に違和感があったから、ともできそうだけど、あれはジョニィのイメージのままだろうからなぁ。ジョニィが疑念を持つとは考えにくいですよね。


で、最後に敵予想ですが、先程ちらっと書いたように、追憶の館に来ているのはスループ・ジョン・Bじゃないかと思います。根拠は特にないんですけど、レース選手から予想すると彼なんじゃあないかなと。彼の今までの着順、序盤はゆっくり進んで後半から順位を上げてきたのは総取りの為とするとしっくりくるんですよね。バーバ・ヤーガとか同じような着順の人はいるんですが、フォルムが違うし彼らはポコロコとつるんでたんでそれを材料に除外しました。マイク・Oやブラックモアさんのような大統領の側近がポッと出てきたらそれはもう知りません(笑)。でも、総取りの役目の人にレース選手として参加させてるってのはあると思うんですよねー。

 

■ジョジョファンに質問!

先日のラジオで波紋ごっこの話が出ました。ジョジョファンならやった事あるかと思うこの遊びですが、その内容が異なっていたので一般論(?)を知りたくなりました。是非、ご協力ください。もしたくさん出てきたら、地域差とかあるのかもしれない。

・あなたの波紋ごっこ、教えてください。

出典) 『STEEL BALL RUN』 荒木飛呂彦/ウルトラジャンプ・集英社

ブラボー…おお…ブラボー! 最初ブラボタンにしようと思ったけど、なんかやらしいからやめたんだぜ

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