2007UJ10月号SBR感想 『#30 ウェカピポが来る!』

| 2007.09.23 (Sun) 11:52 PM | [SBR感想, [荒木IZM] | ←前■TOP■次→ |

最強の“鉄球使い”を迎え撃てッ!!

 

前号まで
「氷の海峡」を渡ろうとするジャイロたちの前に、2人の刺客が現れた!その1人は、ジャイロの祖国の元王族護衛官・ウェカピポ。死力を尽くし、刺客の1人・マジェント・マジェントを倒したジャイロたち。いよいよウェカピポとの直接対決が迫る…!!

表紙のジャイロが誰かと見間違う程美形に。一瞬、なぜフェルディナンド博士がここに!?とか思ったのは秘密です。

そしてこの『ウェカピポが来る!』というサブタイトルは、『ブチャラティが来る!』を彷彿とさせますね!そのせいか、うっすらと結末を推測してしまいました。いや、でも、しかし、それでもめがっさグッときたですよ。


刺客の片翼、マジェント・マジェントを撃破したジョニィとジャイロ。残りは元王族護衛官のウェカピポただ一人。相方が再起不能(リタイヤ)し、人数的に不利になったのはウェカピポの方なのに、その歩みにはスゴみを感じます。まさに、「ウェカピポが!!来るぞ!……」

ジョニィの爪は再装填完了しましたが、ジャイロの負傷に加え黄金長方形の封印により攻撃力がデバフ状態である事を鑑みると、総合的に不利なのは依然ジャイロ一行。ウェカピポはまったくの無傷ですし元々一人でも通用する実力の持ち主なので、その脅威は微塵も衰えていません。
この勝負の勝利に必要なのは、「黄金の回転」と言い切るジャイロ。ただの指示待ちくんになったジョニィには援護だけを指示し、自身はこの氷原で唯一の黄金のスケールを持つ物体、『遺体』の両脚部を持つ狼の元へと向かいます。行ければ勝てる!と豪語するジャイロ。ホントか!?


流れるようなモーションで投球の態勢とるウェカピポ。ボーク判定はありません!大きく振りかぶってー投げましたッ!右手からの一投です!それを迎え撃つジャイロは左手からのアンダースロー!地を這う軌道かと思いきや、思いのほか高めの弾道を描くジャイロボール。しかしそれは何かが違った。いつも空中衝突するそれは高速ですれ違い、真っ直ぐに双方の本体へと向かう!『壊れゆく鉄球』はガードすると衛星攻撃が発動し、更にはガード不能の『左側失調』の衝撃波が襲い来る特性を持つので、一旦防御してしまうと強制的に後手後手にまわされる恐ろしい技術。それを打開するに防御ではなく攻撃を繰り出すという戦術は、確かに効果的と言えましょう。しかし問題はノーガード状態に襲い来る最大攻撃力を持つメイン鉄球。これをどうやり過ごすのか?!それはもちろん、とるにたらないこのぼくの!こんな『爪弾』に他ならないィーッ!

ジョニィ:「こ………この「鉄球」 ぼくがひとりで止めるのか!!」

うろたえまくりで頼りにならないぜジョニィ!漆黒の意志はどうしたよ?ともあれ、絶叫しながら10発全てを以って『壊れゆく鉄球』の撃墜に成功します。衛星2発は落とし損ねたけど、それは素手でなんとかガード。小さいながらもかなりの殺傷力を持つ衛星ですが、ジョニィの腕を抉りながらも致命傷には至りませんでした。これでウェカピポの第一攻撃はなんとかやり過ごせました。一方、ジャイロの攻撃はどうなったのか?!

一瞬右手でガードポーズを取ったウェカピポ。しかしそれはどうやらカッコつけただけのようで、何のタネもなく首根っこに命中。黄金の回転を伴っていないとはいえそれはジャイロの鉄球、相当のダメージが期待されましたが、ウェカピポの左手には回転する鉄球が。。。

ジョニィ:「ま…まさか… あいつの左手のひらにある…あの「回転」はまさか!」
ジョニィ:「『ツェペリ一族の鉄球の回転』…護衛官のウェカピポも回転でッ!」
ジョニィ:「体の体表を硬質化させて防御できるのか……」


スタンドも月までブッ飛ぶこの衝撃

えええええーーッ?!
あの設定って生きてたのかよーーーッ?!Σ(゚Д゚)ガーン



確かにシュトロハイム戦で出てきた技だけど、あまりに便利だからタブーっていうか、もうなかったものになってるのかと思ってましたよ。その技使えるなら、リンゴォとの死闘は何だったのか、イレブンマンズ戦の危機はなんだったのかと思ってしまいます。。

…しかしこの緊迫感の中、そんな事にツッコミを入れるのは野暮ってものか。ガードに成功したウェカピポはMr.謙虚マンの名の通り謙虚に振る舞い、ジャイロの「長方形」を見つけようとするその姿勢に敬意を払って次手を繰り出します。

なめらかな下手投げから放たれて上昇する弾道を描いて飛んでいく鉄球。勝手に『燕・壊れゆく鉄球』って名付けますよ。これはジャイロも残りの一投でガード。次に来る衛星弾を警戒するジャイロでしたが、その衛星弾はジャイロとは違う方向へ。命中した先には狼の死体が。衝撃で氷床が割れ、湖に沈んでいく狼と遺体…。またも護衛官心得です。黄金長方形の拠り所となった遺体を先に潰し、完全に相手の手を封じるこの戦術はヤラしい事この上ありませんね。この護衛官心得は、元祖ツェペリ男爵の戦いの思考その1・「もし自分が敵なら」と相手の立場に身をおく思考に則っているものであると言えます。ちょっと考えすぎだけどな!衛星弾で攻撃しても止め刺せた気もするけどな!


ウェカピポの元に戻っていく2発の鉄球。ジャイロにも鉄球が戻り、再びかァーーッの様相を呈するかと思いきや、ここで『左側失調』発動!なんてイヤな効果が付いてるんだ『壊れゆく鉄球』。こんなのゲームであったらバランス崩れるよ、威力大の攻撃に多段追加攻撃+ガード不能のデバフ効果+ステータス異常効果があるなんて。

ジョニィの爪弾はリロードが未完了、ジャイロの鉄球も一投しかないのでは、完全有利の1ターンがウェカピポに与えられた事になります。迫り来る2つの『壊れゆく鉄球』。希望の光を見出せず、澄み渡る氷原の空に絶望を見るジャイロ。全ての面で一手上を行った最強の鉄球使いの前に、何にも決着を着けないままここで旅が終わってしまうのかッ!



「ジャイロ この社会と人の心の中のあり様には限界点がある…」
「『死刑制度』『延命』 それは矛盾した特異点なのだ」
「我々ツェペリ一族は社会のその考えに立ち入ってはならない それが我々一族の役割………」

「ネットにはじかれたボールなのだ」



オヤジは全てを理解していた。


またも登場グレゴリオ。しかしその押し付けがましい印象からグッと変わり、深い葛藤の果てに辿りついた訓示のように語り掛けます。決してテニスさまの事を脳裏に描いてはなりません。真田副部長なんて、絶対に思い出してはダメですよ!

そしてハラリハラリと舞い降りる奇跡。先程氷を砕いて上がった水飛沫がマイナス35度の大気に触れ、瞬間的に凝結して雪の結晶となって舞っていたのです。結晶のスケール、それは即ち自然が創り出した『黄金長方形』!水飛沫が急速冷凍されても雪の結晶にはならないだろーとかいう余計なツッコミは時空の彼方へ吹き飛ばし、ジャイロは『黄金長方形』のパワーを纏った一投を放ちます。それは『壊れゆく鉄球』の一球目を打ち砕き、さらに二投目に激突、それすらも砕きウェカピポの右脇腹をすり抜ける様に貫通――!

恐るべきは黄金長方形の無限のパワー。まさかここまで圧倒的な力だったとはー。万能なのは知ってたけど、威力が強過ぎる。弱体化がなければ、最強の鉄球使いであるはずのウェカピポですら相手になってなかったのかと。それにしても、次々と次の一手を敷いてくる戦術の打破方法が、初撃で粉砕とは。根本的過ぎて思いつかなかったよ。確かにこれなら衛星も左側失調も関係ないね!これにて、鉄球VS鉄球バトルは決着ゥー。


偶然に救われたと言うジャイロの言葉を否定し、これはなるべくして起こった奇跡、「選ばれた奇跡」であると断言するウェカピポ。「11人の男」の生き残りが遺体の在り処のヒントを目撃し、それゆえに狼を先に制しようとしたウェカピポ一行。その行為がジャイロへともたらされる希望を生み、決められていたかのように導かれた結果。運命を感じるワンシーンです。それを受け入れ、敗北した自分に始末をつけるために自決しようとするウェカピポを止めたのは、左側失調から戻ったジャイロの一投でした。

全てを失い任務にも失敗した自分に生きる理由など無い!とばかりに死を望むウェカピポに対し、ジャイロが衝撃の一言を。なんと、妹が祖国で生きている事を告げます。固まるウェカピポを尻目に、説得力のある経緯を話すジャイロ。それによると、ウェカピポの妹は盲目がゆえに生かされており、グレゴリオはそれゆえ敢えて治療しなかったと言うのです。今でもグレゴリオが祖国の田舎でかくまっているとの事。僕が額を地面に擦り付けて謝罪したのは言うまでもありません。ゴメンよ親父ーー!怠慢だなんて言ってスマなかったよォー!でも、そういう事は言っておくれよォー!


ここからは一気に急展開。死んだと思っていた狼は生きてるわ、氷が割れたおかげで原住民が作った丸太のルートは発見できるわでそそくさと次のステージへ。ご都合主義?なんですかそれは。これは運命に押し上げられているのですよ!


そして最後にビッグサプライズ。

ジャイロ:
「そう……そうだ…あんたが死ぬべきじゃあない理由がもうひとつあったぜウェカピポ…。今…ルーシー・スティールがどことは言えないんだが『ぬきさしならない状態』になっているんだ。スティール氏の嫁の事だよ。彼女の生命がやばい…。」

ジャイロ:
「傷の手当てをしたならあんたにはあの娘を守りに行ってもらいたい。あんたが護衛するのは『国王』か『大統領』じゃあなきゃあダメか…?『女の子』でもいいだろ…?オレらがやるべきなんだがオレらは今『レース』と『遺体回収』で忙しいんでな」



まさかのウェカピポ仲間フラグ(`・ω・´) キタコレ。最初に言ったとおり、サブタイから「ブチャラティが来る!」をイメージしてはいましたが、まさかこんな物語中盤でそんな事が起こるなんて思いませんでした(ヨーヨーマッは華麗にスルー)。生きる望みに加え、目的まで与えたジャイロ。面倒くさい事を押し付けたようにも見えますが、涙するウェカピポを見てグッと来たですよ。これはスーパーな味方が出来たものです!

しかし、護衛する余裕なんてあるのかウェカピポよ。その傷は致命傷なんじゃあないんですか。もしその傷が致命傷でないというのなら、また別に「あの方」の生存が色濃くなってまいりますよ!

そう!あの方とは!もちろん!

アンドレ兄さんですよーーーーーー(`・ω・´)シャキーン

ジャイロに石弾かれてドテッ腹にヘソより大きな穴が空いて、なんかスゴい寒気がする、目がかすんで寒いんだ、とか言ってたブンブーン一家の最優秀兄貴。「なにかオレヤバイんじゃあねーかなあ」と言ったっきりその安否さえ描かれず、伝説に残る果て方をしたかに思われていたアンドレ兄さんですが、これで健在である可能性が出てまいりました!この事実を興奮気味に、同じくSBRファンのNo.5さんに話したところ、

バッキー@No.5 の発言:
  「いまさらwwww」


とか言われました。なにーーー!アンドレ兄さんをバカにするなーーー!ヽ(`Д´)ノ
でもそれから真面目に話したら、ウェカピポはジャイロが治したのかもしれないという事になりました。治す言うと語弊がありそうですが、要するに傷移動の鉄球最終奥義で致命傷は回避したという事です。あとは双方とも変態的な鉄球使いなので何とかするだろうという事で落ち着きました。肉食ったら治るワンピは緊迫感がねえぜ、とか言ってる僕ですが、許してください信者なんで。でもでも、なんか違うんだよなあ。傷が治ってしまうのは同じレベルの超常さなのだけど、ワンピでは死ぬってのを感じる事が出来ないんですよ。死亡フラグとか意識した事ねえ。信者乙なのかもしれないけれど、そう感じるんですぜ。

まあそれは置いておいても、どこにいるかわからないルーシーをどうやって探すのか。しかも彼女、顔変わってるし。知ってるのはホット・パンツだけなんじゃないのか。…あ、そいえばスティーブンが知ってるんだっけ。なるほど、何とか辿れそうです。だけど、任務失敗したのに大統領の身辺をうろうろするのは危険ですよ。少なくとも、大統領夫人に化けたままのルーシーを護衛するのは難しそうです。ウェカピポなら何とかしちゃうだろうという思いはありますけどね!

というわけで、ようやく6th.Stageも終わりそうです。展開もそうですが、着順も気になるところ。果たしてジャイロは初のトップをゲット出来るのか?ぼちぼちDioさまの復帰も囁かれる中、期待と波乱を胸に、to be continued...!

出典) 『STEEL BALL RUN』 荒木飛呂彦/ウルトラジャンプ・集英社

ブラボー…おお…ブラボー! 最初ブラボタンにしようと思ったけど、なんかやらしいからやめたんだぜ

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