2007UJ06月号SBR感想 『#26 政府公邸の攻防②』

| 2007.05.19 (Sat) 12:32 PM | [SBR感想, [荒木IZM] | ←前■TOP■次→ |

 見抜くか?
 欺ききるか?

 

前号まで
大統領の「遺体集め」の陰謀を阻止し、レース主催者である夫の命を守るため、ジャイロと協力し大統領の遺体回収に挑むルーシー。大統領夫人を利用し政府公邸に潜入。大統領の寝室まで辿り着くも、そこで大統領夫人に見つかり…!?

今月もまたあらすじが付いていたSBR。月刊誌の場合、間が開いてしまうのでよくある事なのかもしれませんが、政府公邸の攻防編に突入してからの事なので気になります。やっぱりレースじゃあないエピソードだからなんだろうか。主人公が出てこないからというのも理由かもしれない。

さて場面は政府公邸。2分が経過し目覚めたスカーレット大統領夫人が、ラブリーなバルーン犬に圧し掛かられたルーシーを夫の寝室で発見したところです。夫の寝室である事や、奇妙なバルーン犬が闊歩し人を襲っている事(スカーレットはチューブラー・ベルズの事は知らないはず)、襲われている女性は太ももにぶっといクギが刺さっている事、そしてその女性の顔がスカーレット夫人である事など、諸々にツッコミどころはあるはずなのにスカーレット夫人ときたら


スカーレット:「ここで何してるの?……とても困った顔をしている…」


さすが圧迫祭りの主催者、着眼点が違いますね!まるでそんな事など些細な事と言わんばかりに表情に大注目、さらに細やかな表情を読み取り、怯えた心情までも察知します。そしておもむろに「その顔ブチ抜いてやるわッ」発言。そのまま流水を思わせるような流れるような動きでキャビネットから拳銃を構え、そして発砲ッ。飛び散る14歳のカワユイ指。ここは紛れもなく青年誌であります。

スカーレット夫人はさすがにあの大統領の妻なので「スタンド使い」という存在は知っていた様子。しかし遺体については何も知らなかったようで、ルーシーの目的まではわかりません。しかしそんな事はどうでもよくって、信じかけていたものに裏切られ復讐心に駆られるスカーレット夫人。

なんて!プニプニしているのッ!

 

「ごきげんよう」は「このアバズレがァァーーッ」に、「よくってよ」は「くそアマッ!」に強制変換。フトモモに刺さったクギを持ってグリグリやったり無事だったもう一方の脚も撃ち抜いたりと、やっぱりM属性もフェイクだったみたい。そんな気はしてたけど。

悶絶フェイスはスカーレット顔で。

スカーレット夫人の猛攻(?)にチューブラー・ベルズ犬も加わって絶体絶命のルーシーたん。スカーレット夫人はケガして動かせない両脚をこのゴム犬に食わせようとかしてます。もうホラーな世界の人ですよこの人。しかしここで満身創痍のルーシーたんが機転を利かせて変装に使っていた肉スプレーをスカーレット夫人の顔に投げつけたのです、ルーシー臭のする肉スプレーを(この肉マスクはスカーレット夫人の臭いがするはずだったんですが、途中で臭いの変更が効くんでしょうかね?形状を変えるのは一度きりという設定だったと思いますが。)。結果、チューブラー・ベルズ犬はスカーレット夫人の顔に殺到、いろんな穴から侵入しそこで破裂!BANN!てなもんですよ。本格的にスカーレット夫人はホラー界の人になりました。

青年誌の世界。WJにはオススメできない。

 

こうしてチューブラー・ベルズと狂気のスカーレット夫人が織り成す危機はなんとか回避したルーシーたん。しかし、抜き差しならない状況は未だ継続中です。銃声を聞きつけて集まってくるSPたち。そして目覚める大統領。昼休みを重要に考えている大統領は昼寝をジャマされてご機嫌ナナメのご様子です。

許さん。こいつらだけは絶対に許さん。

男らしい、男らしいぜ大統領!断固として昼寝の時間は死守する、何人たりにも邪魔させない!という確固たる意志が伝わってきますね!

しかし、よく考えたら銃声はこの部屋からしたわけで、SP達に言わせれば「アンタ寝過ぎだよ、迂闊だよ」の世界。睡眠薬を嗅がされていたとはいえ、銃声にすぐさま気付けなかった大統領と駆けつけたSP達とのギャップに萌えますね!大統領、可愛すぎるw!それではせっかくなので、各銃声が起こった際の大統領の表情を追って見たいと思います。

まずは、スカーレット夫人が流れるような動作で拳銃を構え、1発発射した際のリアクションです。
ちなみにスカーレット夫人が吐いた言葉は、「だがメス猫がッ!その顔ブチ抜いてやるわッ!…ルーシー」

寝顔がキュート。

 

次は怒り狂ったスカーレット夫人がルーシーに向かって追撃した際の銃声。
ここでのスカーレット夫人のセリフは、「このあばずれがァァーーッ その乳房を両方とも弾丸で削り取ってやるッ!」

うなされる大統領。寝言で「うーむ」とか、なかなかない(気がする)。

 

そして寝室にSP到着。ようやく目覚める大統領。

寝起きもキュート。でも扱いには注意が必要。

 

そして事態の把握を掴もうとするけど、とりあえず気持ちよく寝ていたところを起こされて内心ムカッ腹が立っている事を隠しきれない寝起きのシーンになるのです。

 

これって結構ハズかしかったと思うんだ大統領。そんな事を思うと狂いもだえそうになります、萌えでね!大統領萌え、ここにあり!

しかしまだまだ続いた萌えの世界。そうです、何故か続くんですw。

 

命からがら浴室で危機から逃れたルーシー・スティール。しかし窓の外に目をやれば、こちらをじっと見る男の姿が!しかもその男とは、大統領警護官にしてチューブラー・ベルズの使い手、マイク・O!

顔を見られ絶望に打ちひしがれるルーシーたん!しかし実は………

 

 

 

 

見えてナーイ!!!

ハイ!ハイ!ハイハイハイ!   反射で見えずに影作る!

  _   ∩
( ゚∀゚)彡 あるある探検隊!あるある探検隊!
 ⊂彡

 

も、、もだえる……ッ!!萌え悶えてしまうッ!!!
大統領サイド、可愛すぎます。さすが、脚でマンドリンを弾き、缶ビールを一気飲みするクルクル巻き毛の大統領に惹かれ集まる男たちです!

いやー萌えた。ちょっと体勢立て直せるか不安ですけど、頑張りますよw。
要するに、これによりルーシーたんは壁の向こうに逃れ、姿は見られていなかったのでした。中の様子が覗えなかったのは、バスルームという設定上からも違和感ありませんね。覗けなかったのも仕方ないかも。そして代わりにバスルームに佇むのは、かのホット・パンツ女史。なんと排水溝から肉体を液状化させて侵入した模様です。この人のスプレーも、ジャイロの回転と同じくなんでもアリになってきやがりましたね!

金網のついた窓越しに対峙するマイク・Oとホット・パンツ。マイク・Oは予想外の侵入者の正体に、ホット・パンツはルーシーの手に入れた遺体が3部位もあった事に驚愕します。そして部屋の外ではまるで処女を奪われたかのように「感覚」の違いに驚愕する大統領がいるんですが、それは置いておきましょう。話が進まなくなるww。

 

お互いに交わす言葉はないけれど、すごくリアルな流れでバトルスタート。まずはマイク・Oが窓枠に唇をつけてネジや金網を浮遊機雷のように漂わせホット・パンツを包囲します。しかしホット・パンツ、初見の能力のはずなのに至ってクールにこれに対処。


ホット・パンツ:「何も問題はない…」
ホット・パンツ:「我がスプレー『クリーム・スターター』が攻撃するのは『本体』…あいつだけだ」



そう言うと、手を伸ばすホット・パンツ。その軌跡は浮遊機雷を掻い潜ってまっすぐにマイク・Oに接近。そういえば分離攻撃も出来たのだから、こんな事はお手の物なんですかね?「我がスプレー」はスゴすぎるぜ。はっきり言ってスプレーである事はどうでもいい能力です。よく考えてみれば、敵の肉も吸い取れるんだから超強いっすよ。

そうこう言っているうちにマイク・Oの眼前まで迫った殺意のスプレー。敵の利便性に長けまくった能力にさすがのマイク・Oもこれまでか?と思われた瞬間、

閉店ガラガラ!!!   ぱかっ 出た!(血が)

(知ってる人だけニヤニヤしてください世界のネタに走ってしまいましたが、おかだのさぶい世界がマイク・Oの独特というか誰もついてこれない口調の世界と被ってしまって、僕の中ではもう彼はおかだですww。)

 

気を取り直して状況を説明すると、マイク・Oは雨戸に使われているブリキ製のシャッターをすでにバブル鳥にして空中に飛ばしていた世界を作っていたのです。彼の能力は金属をゴムのように操る能力と判明しました。そしてホット・パンツの「我がスプレー」に対抗したのか知りませんが、マイク・Oも叫びます。

マイク・O:「我が『チューブラー・ベルズ』は防御シールドにしておまえへのギロチン処刑の世界を兼ねたッ!」

そして窓から侵入してくるバブル鳥。破裂の際の反動はすさまじく、バスルームは鋼鉄製のシャッターが物凄い勢いで飛び交う世界になりました。

技名は「閉店ガラガラ」で固定させていただきます。

この攻撃でホット・パンツは右腕も切断、崩れた壁からルーシーの姿も発見されてしまいました。追っていた標的がルーシーと判り驚くマイク・O。しかし彼は傍にあった死体を見て驚愕したのです。


マイク・O:「ホット・パンツ きさま夫人に何をしたぁぁぁぁぁぁぁーーッ」


そこにあったのはスカーレット夫人の死体。ボスである大統領の夫人を死なせてしまった事は確かに警護に当たるマイク・Oの失態です。しかしこの台詞はいささかヘンです。だって自分のクギが刺さってるんですよ?ホット・パンツの能力を「自分の肉体を溶かす」事と推測している事実からしてもおかしな言い回し。しかし次の台詞でその違和感は霧散しました。


マイク・O:「もうきさまに拷問はなくなったッ!! 今!ただちに処刑するぅぅぅーーーッ」


めいっぱいおかしい内容です。何故拷問はなくなってしまうのか。国とその仲間が二度と我々に歯向かわないように恐怖と見せしめで思い知らせるんじゃあなかったのか。大統領夫人が特別な存在だった可能性もありますが、永遠の繁栄をもたらす唯一無二の存在(大統領)がいればいいような気がします。では何故ただちに処刑になったのか。

答えは簡単、口封じです。スカーレット夫人の死に様は、頭に「我が『チューブラー・ベルズ』」の釘が3本も刺さっているというかなり言い逃れの出来ない状態です。これを見てマイク・Oは正直ヤバイ!と思ったに違いありません。能力を信頼しているとはいえ、自分の預かり知らぬ遠隔自動操縦モードでの誤作動という可能性も拭えなかったに決まってます。「自動」だからこそ、まずそこに意識がいったと思いますね。そうなってくると責任は自分に降りかかってくる、それだけはイヤだ!と思った人間が考える事は責任転嫁、コレです。ホット・パンツという侵入者が実際にいる事は紛れもない事実。コイツに全部押し付けるのがキレイにまとめられる唯一の方法です。幸いにもホット・パンツを発見したのは自分だけだし、その能力も始末してしまえば他者には不明のままなので、ホット・パンツの死体さえあればあとでどうとでも出来ると考えたのでしょう。これを一瞬のうちに考え、弾き出した第一声が隣の部屋にも聞こえるようなボリュームでの「ホット・パンツ きさま夫人に何をしたぁぁぁぁぁぁぁーーッ」。素晴らしい。すべて計算ずくでした、マイク・O!

 

一刻も早くホット・パンツを始末しないといけなくなったマイク・O。すぐさま攻撃に転じます。手持ち武器であるクギに息を吹き込むマイク・O。しかし様子がヘンです。膨れ上がったのはクギではなく、マイク・Oの頭部。一体これはどうした事か!?

実は最初の閉店ガラガラの際に飛び散った肉片がマイク・Oの肉体と一体化しており、何かを呼吸で膨らませようとすればするほど自分自身が膨らんでいくトラップをホット・パンツは仕掛けていたのです。ぶっちゃけ、一体どうすればそんな効果を発生させられるのか、更に言えば止めに拳銃撃ってきたらどうするんだろうとか、諸々の疑問はありますが、冷静な判断力を失いムキになったマイク・Oは無理矢理息を吹き込もうとして咽頭部が破裂して死んでしまいました。ホット・パンツは両腕がなくなっているのだから、膨らんだ状態でも手でクギを刺しに行けば勝てたはずなんですけどね。保身に走って冷静さを失っていたが故の敗北といったところでしょうか。

 

ドアを破り駆け込んでくるSPたち。そこには凄惨なマイク・Oの死体とトイレの影でうずくまる『大統領夫人』が。そう、この大統領夫人はホット・パンツによって再度変装が施されたルーシーです。両脚と左手のケガも治療済み。本物の死体はホット・パンツが処理したそうです。しかしホントに便利だな、クリーム・スターターは。これ、事実上HP自身に物理攻撃は効かないんじゃないか???両腕切断されても能力使用可能で治療も行なっていった様子。多分、その治療はスカーレット夫人の肉を使って行なったのだと思います。ジョルノよりずっとグロいです。
このように恐ろしいまでの万能ぶりを見せ付けるクリーム・スターターでしたが、ルーシー自身をバラバラにして脱出させるのは不可能との事。自身ならともかく、他者を生きたまま液状化させて移動させるのは無理なようです。この辺がマウンテン・ティムのオー!ロンサム・ミーとは使い勝手が違いますね。また、遺体も大きな部位(右腕)は持ち出す事が出来ないので置いておく他ないとの事。確かに遺体はスプレー化できないと言ってましたが、最初言ってた話では心臓部も大きいので持ち出せないって話じゃあなかったでしたっけ。まあ、予想よりも心臓部が小さかったか、政府公邸の排水口が思ったよりも大きかったという事にしておきましょうか。HPが「運よく」と言っていたのはそういう事だと理解します。まあ大体能力の詳細はわかりました。まあ、それが分かったところで言いたいのは、その能力は「肉体コントロール」なのでそれを「スプレー」でまとめるのは如何なものかという事なんですけどね!スプレーが占める部分は、ほんの、ほんの一部だと思うのですが、如何でしょうか。

それは置いておいて、話のあらましはどうなったかというと、ルーシーはこのまま大統領夫人として入れ替わっていく、そして全てはHP一人の犯行とする事になったわけです。カンザス・シティの出来事による政府の追跡条件(体重51kg以下、女、一晩に100km以上走る馬の乗り手)も、HPならクリア出来るという流れは実にスムーズでしたね。ご丁寧に事の事情はHPがスティール氏に伝えておいてくれるそうで、長期の外出もこれでOK、と。

 

ここに来て怒涛の展開を見せてきましたよSBR!
整理すると、ジャイロ&ジョニィは大統領の追っ手を退けながらレースに参加中。所持している遺体部位は、ジョニィが持つ「脊椎」のひとかけらのみ。ルーシー・スティールはスカーレット大統領の姿で大統領の傍に潜入。レース終了までバレずに過ごしつつ、大統領が持つ「右腕部」を狙う模様です。そのために右眼球部はルーシーが所持。ホット・パンツ女史は「脊椎(大部分)」「左腕部」「両耳部」「心臓部」を保有しているものの、政府に追われる立場となり目立った行動はとれなくなりそう。レースといえば、Dioさまも健在で、着々と回復中。情報の取引が終わったので、この後も大統領と協力関係を結んだままかどうかは不明です。所持している遺体は「左眼球部」。復帰の日は近そうです!

次号から、シーンはレースに戻って第7thStageに突入でしょうか!?おそらく、ホット・パンツはレースからはリタイヤしてそうなので6thStageの順位が気になるところ。来月もSBRから目が離せないッ!!!

出典) 『STEEL BALL RUN』 荒木飛呂彦/ウルトラジャンプ・集英社

ブラボー…おお…ブラボー! 最初ブラボタンにしようと思ったけど、なんかやらしいからやめたんだぜ

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