2007UJ02月号SBR感想 『#22 湖畔のルール②』

| 2007.01.19 (Fri) 12:24 PM | [SBR感想, [荒木IZM] | ←前■TOP■次→ |

表紙は”ルール”を司る老木と、現在その使者的役割のシュガー・マウンテン。ジョニィとジャイロが既に木の実化しているような絵はシュガーちゃんの願望なのか!?
見た目トッポいシュガーちゃんですが、逆にそれが恐ろしい!実質的な攻撃を加えようとしたわけではありませんが、しっかりとジョニィ&ジャイロを湖畔のルールに縛りました。目的はただ、木の実となった両親を呪縛から解き放つのみ。それのみに動機をおいたシュガーちゃんの行動は、その無邪気さゆえに迷いのない恐ろしさが漂います。オ、オレをそんな目で見るなァーッ!

 

 

【本編】

老木から離れて一路ミルウォーキーに向かう一行。ルールに縛られたままですが、そんなのは町につけばどうとでもなると考え、時間的に緊急事態である追っ手から逃れる事を第一命題とします。一定のスピードで、乱れる事無く確実に迫ってくる追っ手は確かに驚異ですが、僕は得体の知れないルールも相当困りものだと思うんですよね。『本体』である老木やシュガーちゃんの元を離れてしまっていいんでしょうか。RPGでも仕事でもそうなんですが、僕はやりかけのまま放置するのは性に合いません。…あ、でもゲームはやりかけが多いです。飽きるんです。すみません。


雪がしんしんと降る中、ミルウォーキーへ進むジャイロたちですが、途中の道で子供連れの農夫とすれ違います。そしていきなり、土地の所有者ならそれが買いたい、と持ちかけるジャイロ。彼らの持っている処理すべき資金は現金5万ドルと金塊、それにダイヤモンド。それらと農地と交換したいと申し出ます。しかし―

見下すように!

 

と、断られてしまいます。ひょっとしてこの農夫は、自分で強いと思ってるヤツに「NO」と断ってやる事を最も好きな事としている「彼」の精神を引き継いでいるヤツなのかッ!?
そしてこれが理解できないといった、とてもジャイロらしいリアクション。

この農夫は別に敏腕マンガ家の精神を持っていたわけではなく、単にだまされてると思ったのでした。だって条件が良すぎるものね。だまそうとしてるならもっとそれらしくすると力説するジャイロでしたが聞く耳持たずの農夫。それらしくするだろ、って言っても何も知らない人からみたらアナタは十分ウサンくさいのですよ!前の絵だってちょっとイジればこのように…

下クチビルがウサンクサイ!

イナカの農地に、どこの者とも知れない外国人が、見たこともない大金と宝石をチラつかせてこんな表情をされたら、そりゃー怪しい。大体再考の時間に2秒しか与えないのも怪しすぎですよ。

…でも実際はカネは100ドルという高額紙幣を知らなかったのと、ホンモノの貴金属を見抜く目がなかったからでした。


とりあえずブルゲの時計だけでも渡そうとしますが、タダでやろうとしたためルール発動!取り返して事なきを得ますが、これはいつもの試練、泉は悪魔の手のひらであり、まだ選別されている段階で遺体を手に入れたわけではないと状況を理解します。最優先的危機を理解して一行は先へ。…あ、結局農夫はマツタケとなら山と交換してもいいと言ってきました。松茸も泉での取得物なので一応処理できるとして交換。食べちゃった方が良かったんじゃないの?

 

場面変わってミルウォーキー。ここでカネを使おうと高級料理店でたらふくメシを食うジャイロ&ジョニィ。しかしボッタクリバーならともかく、そんなのは焼け石に水です。”ゴチになります!”でも数千万は使えませんしねー。しかも2人。こんな使い方では限界があります。続けて蹄鉄の取替えや追っ手を撒く依頼でお金を使います。大した金額は使えませんでしたが、有効に使えたと言えるでしょう。ついでに女の子をナンパしてカネを使おうとしますが、奢る行為はダメな模様でした。これは必要経費だと思うがなあー。

泉での取得物である金塊とダイヤは物品であるため、消費しにくいと考えたのか一行は換金をしに鑑定所へ。そこで驚愕の事実を伝えられます。なんと、金塊は3千万、ダイヤには5億の価値が!(円です)。こんな金額では換金にも時間がかかります。背に腹は代えられないと、すぐに交換可能な物々交換を提案。その結果、市内のビルを購入します。残り2千万強になって重荷を降ろした感じだとホッとしたのも束の間、ビルのテナント料が毎日午後五時前に入ってくるそうな。更に加えて、来る途中で松茸と交換した山は鉄鉱脈が発見されてました。だから食べておけばよかったのに!

資産はどんどん増える始末。交換したものも「0」にしなくてはいけないなんて、これは思っていたよりかなりシビアなルールです。タイムリミットである日没が刻一刻と迫る中、ついに追っ手が町に到達。弱り目に祟り目とはまさにこの事です。とりあえず、リミットの迫ったカネ消費のために、自動車購入とか女優に芝居させるとか、誰かと結婚してすぐ離婚慰謝料などなど、奇抜な案を出すジョニィですが、ここでカネについてはジャイロが何か閃いた様子。


それはバクチでした。
確かに手っ取り早く使い切るにはそれが一番かもしれない。”ルール”もバクチにカネを使う事には許可が出たようで、ジャイロはルーレットで勝負する事に。負ける事を狙いにやるギャンブルならば楽勝なんじゃないかと思いましたが、狙って負けるというのも通常と同等のリスクを背負う事になるんですねー。ルーレットなんて特にそうかもしれない。でも、負けたいなら数字を指定する賭け方(1目賭け)にすれば、負ける確率はべらぼうに高くなるのになあ。
ジャイロが言うには「00」がないルーレット。赤でも黒でもない「00」が存在しないのはヨーロピアンスタイルであると思います。しかし、「00」がないからといって確率が1/2というのはちょっとおかしい気がしますね。ルーレットは、「0」や「00」に入るとカジノ側の総取りというルールがあります。故に完全な負け目。これがあると勝つ確率は下がりますが、負ける確率はアップするんじゃないのかな。まあ、読者に分かりやすくする為なんでしょうね。


小手調べも済ませたし、時間もないので一気に大勝負に出るジャイロ。指定は一瞬「黒」とフェイントを掛けて「赤」へ。回りだすルーレット。ボールはディーラーの手を離れて軽快に回りだします。しかしどうした事か、ここで木の実化が発現!そう、回転を知り抜くジャイロには、目が落ちる前に出目が判ってしまったのです!!確定する前に負ける事実を知ってしまった事=お金を捨てる行為と取られたのでしょう。ベットが締め切られる前には知りえなかったのだからそんなのは言い掛かりだと思うのですけどね!まったく融通の利かないバカなスタンドです。

木の実化の速度は著しく、さらに間の悪い事にイレブンマンズが賭場に乱入!もはや一刻の猶予もねェーー!しかしここは今にも確定しそうなボールの対処が優先事項。ジャイロから出目を知ったジョニィがここで力技を!


ジョニィ:「『牙』―移動する穴―――!『黒・6』のマス壁に穴をあけた」


危機一髪のところ申し訳ないけど、ジョニィがタスクって言ったの、久しぶりに聞いたですよ!いつも爪弾爪弾言ってたのにな!ぼくの、こんな爪弾な!
そんな話はおいといて、事前に知りえた情報と違う目が出た事でスタンドも納得したのか、これで木の実化は解除。賭けに勝った事で現金は倍に増えてしまいましたが、差し迫った危機は回避されました。でも、すぐ後ろにイレブンマンズNo.1(暫定)がァーッ!初老の男が静かに銃を構える様は、かのリンゴォ・ロードアゲインを彷彿とさせます。2発放たれたタスクは見事命中。敵は頭を破壊されながらもなお襲ってきましたが、そこはジャイロがサポート。息はピッタリだぜこの二人!しかしそれは相手も同様のはず……え!?

残りの10人の姿が忽然と消え失せました!10人もの人間が一瞬で消え失せるなんて、ちょっと考えられません。考えられないといえば、このジョニィのポーズも考えられません。

なに拳法ですかそれは。

戸惑うジョニィ&ジャイロ。そんな二人を尻目に、倒したはずの死体から分裂さながらに湧き出る男!この不意打ちでジャイロが右腕を負傷。まだまだ未知の敵の能力に戦慄が走るッ!

今後をちょっと予想してみたいと思います。ジャイロは右腕を撃たれた事で、手に入れた遺体右腕の能力が発現するんじゃないだろうか。そうそう、さりげなく遺体の右腕はジャイロの体内にあるんですよ。多分伏線だと思うんですけどねー。耳はどっちなんだろう。ジョニィだとするなら、彼に新能力が発現してないからちゃんとモノにするにはルールの試練を乗り越えないといけないのかもしれません。おそらく、二つの問題は同時にスッキリとした形で解決すると思いますねー。…カネでイレブンマンズを買収するとか。5億あった時はそんなセンもアリだったんじゃないのwww。

 

 

さて次月はSBRが巻頭カラー!!!映画公開の2日後なのでそういう都合でしょう。1部の総集編や劇場版の全てを収録した書籍も発売されるそうで、相当なプッシュぶり。試写会の抽選も、WJ、Vジャン、月ジャン、ヤンジャン、SJ、UJ、ビジネスジャンプ、プレイボーイ、メンズノンノ、別冊マーガレット、コーラスと12誌に渡っての抽選だそうですよ。スゲー事になってます。試写会は舞台挨拶があるので一応出してみたいですね!ちなみに映画観賞券は集英社の陰謀で既に2枚もあるのですが、ポスター版は使わない予定です。早く額装して飾りたいなー!

出典) 『STEEL BALL RUN』 荒木飛呂彦/ウルトラジャンプ・集英社

ブラボー…おお…ブラボー! 最初ブラボタンにしようと思ったけど、なんかやらしいからやめたんだぜ

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